水草展2017ブログ
筑波実験植物園

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2017/8/14(月)

おすすめ、水生植物区

こんにちは。植物園の植村です。

水生植物区では、ミツガシワが水面いっぱいに葉を茂らせています。
旺盛に育つ葉だけでなく、冬は太い根茎、早春は芽吹き、春は開花と、一年中見どころがあります。
もともと、涼しいところに生える水草なのですが、氷期に南方へと分布を広げ、現在もところどころ残ったといわれています。
天然記念物に指定されている地域もあるそうです。

ヒツジグサは未(ひつじ)の刻:午後2時頃に花が咲くためこの名がついたとのこと。
切れ込みのある丸い葉、水中にのぞく長い葉柄、水面に開く白い花…いかにも水草らしい風情です。
水草展スタンプラリーにはヒツジグサのスタンプもありますよ。

コウホネも勢いよく育ち、ところどころ黄色い花が顔を出しています。
名前に「骨」とつくように、コウホネの根茎はまさに白骨のようです。
先日は、その根茎が一部ちぎれたのか、ちょうど見やすいところに浮き上がっていました。

6月から7月にかけて花を咲かせるハンゲショウは、花の時期だけ花のそばの葉が白く変わります。
花を目立たせ虫を呼び寄せるためといわれています。
8月に入った今は花も終わり、白くなった葉も緑に戻ってきました。何とも不思議です。

木道から水草を間近に観察したり、橋から景色をながめたり、あずまやで一休みしたり。
水面をかすめる風と、ハンノキやトネリコの木陰がひんやりと涼しく、おすすめです。