2017/6/23(金)
採集して調べる:例えばミャンマー
水草展リーダーの田中です。
ブログ、すっかりご無沙汰してしまいました。
ここからは、頻度上げて書きますので。
水草展2017のテーマは、野外で水草を探したり、観察したりする楽しさを知っていただき、野生の水草の魅力を体感していただくことです。
今日は、そんなことを生業としている私の仕事の1コマをご紹介します。
昨年12月に調査したミャンマーの北部、インドージー湖水域の湿地です。体幹でバランスを取ることを要求される舟で、中央に乗っているのは微細藻類研究者の辻さんです。(この時の舟探索の映像は水草展会場で調査の様子として流す予定です。)
うってかわって、道路沿いの生活臭あふれる池で、垂涎のオテリア・コルダータ!クロちゃんと同じトチカガミ科です。我ながら、満足感が体から漂ってます。やっぱり調査は、この瞬間ですね。
そして採集した夜、標本用に新聞紙に挟んで、
乾燥させて、
整理して、我々の帰国後に、ミャンマーでの手続きを経て日本へ、
そして昨日、半年ぶりに再会した標本を広げました。現地でざっと同定したものを、顕微鏡で見たり、さまざまな本や論文を参照しながら、その正確な名前を決めていきます。中には、ミャンマーで初めての記録となるものや、これまでに記載されたことの無いもの(つまり新種)もありそうなことがわかりました。これまた楽しい時間です。
こんなことは、専門のプロがやることと思われるかもしれません。でも、水草をとことん楽しむなら、ぜひ野外で水草を探して観察する体験をして頂きたいのです。
このブログと水草展が後押ししますので、騙されたと思ってお付き合いください。