2013/9/2(月)
きのこ展のポスターこんにちは! 地衣類を研究している大村嘉人です。
地衣類ってコケ?と思われる方もいるかもしれませんが、広い意味ではきのこの仲間なのです。地衣類は菌類が藻類と共生して一つの体を作っているという変わった性質を持っているのです。
さて、地衣類の説明はまた別の機会にするとして、今回のブログではポスター・ちらしの裏話を紹介します。
2010年の開始から、ステンドグラス調のきのこの絵がシリーズ化されています。
この絵、実はデザイン業者にお願いしているのでなく、私が描いています。今回は特別に、どんな感じでこのポスターが制作されていくのか、手順を追って紹介します。
①まず下絵を描きます。出発点はいつもこんな感じです。落書きのようですが、完成図に大体近いことがおわかり頂けると思います。今年のきのこ展のサブテーマは「こうじときのこが手をつなぐ!?」ということなので、子嚢菌中心のデザインです。チャワンタケをまず描いてみました。
②下絵をスキャンしてAdobe Illustratorで線を描いていきます。
それらしくなってきました。ちょっと背景が寂しかったので、カエンタケを追加しました。
③線画をAdobe Photoshopに取り込んで、色を塗っていきます。ステンドグラス調なので、塗るのにほとんど時間はかかりません。ただし、色が重ならないように気をつけるところがポイントです。
④タイトルなどの字を入れていきます。基本書式は決まっているので、昨年の文章を書き換えるだけでどんどんと仕上がっていきます。右下に保坂研究員のリクエストでこうじを追加しました。全体を整えてポスターデザインの出来上がり!
きのこマニアの方にはデザインがチャワンタケやカエンタケだとすぐに分かってもらえました。「マカロンみたいでおいしそう!」と言うコメントも頂きました。