こうじときのこが手をつなぐ!?「きのこ展2013」-筑波実験植物園- 筑波実験植物園TOPへ きのこ展2013トップページへ

2013/7/17(水)

きのこ観察会2

みなさんこんにちは!きのこ担当の保坂です。

3連休はいかがお過ごしでしたでしょうか?僕は3日連続の仕事でした。上野でのセミナーに始まり、埼玉県の武甲山での観察会、そして3連休最終日の7月15日(海の日)には、筑波実験植物園できのこ観察会「植物園で夏のきのこを観察しよう♪」がありました。

今回は25名の募集でしたが、応募者多数のため、3分の2ほどの方が落選してしまいました。ただ、植物園では秋と冬もそれぞれきのこ観察会を行いますので、再度応募していただければと思います。

さて肝心の観察会ですが、天候的には厳しいものでした。毎年この観察会は海の日に行っているのですが、これは梅雨明け直前、または梅雨明け直後を狙ってのことです。そのような時期には秋とは全く異なる、夏のきのこが大量に発生してきます。タマゴタケなどのテングタケの仲間や、ムラサキヤマドリタケなどのイグチ類、そして色とりどりのベニタケ類が大量発生するのです。しかも多くが大型になり、非常に目立ちます。そのようなきのこをぜひ観察してもらいたいと思い、夏の観察会を開催しているのです。

ところが今年はあっという間に梅雨明けしてしまい、観察会の前もまとまった雨は降りませんでした。しかも当日は30度を超える暑い日…カラカラに乾燥して、きのこが一つもない事態も考えられました。総勢30名近くで、植物園内の森に分け入り、きのこを探します。

観察会の様子

結果はと言うと…大成功でした。ぜひ見てもらいたかったタマゴタケは残念ながら1週間前ほどがピークで、当日の発見はありませんでしたが、超大型のニガイグチがあったり、オオホウライタケがきれいな菌輪(フェアリーリング)を形成している様子を観察することができました。最終的には30種類以上のきのこを観察することができました。

オオホウライタケ

最後は、みんなで標本を作成し、DNA用のサンプルも作成しました。実はこの観察会では、僕がいま進めているプロジェクト「植物園の全きのこバーコーディング化プロジェクト」の一部に協力してもらっているのです。このプロジェクトは後ほどのブログで紹介したいと思います。また、きのこ展でもこのプロジェクトを大々的に紹介する予定です。