2015/7/17(金)
西表島―海草の楽園(その1)
水草展リーダーの田中です。
水草展の準備のため、沖縄県西表島にやってきました。
西表島には、9種類の海草が生育しており、日本で最も海草の多様性が高い地域です。ですから、海の水草を特集するのに、西表島に来ないわけにはいきません。
今回の目的はとてもたくさんあって、結構なハードスケジュールでした・・・
初日、夕方に到着してすぐに海へ。
海草の採集に適した干潮時間はとっくにすぎていたので、海岸に打ち上がっている漂着物を拾いました。いわゆるビーチコーミングです。
こんな感じで打ち上がっています。ふつうの人から見れば「ごみ」です。でも、よく見ると実に様々なものが含まれています。すぐ前の海からのものもあれば、はるか遠くから来ているだろうもの。生物由来のものから、人工物まで。
遊びとしてもとても面白いのですが、海中の生物の様子を予測するのにも、とても有効な手段です。
そのため、わたしも初めての海岸に来たときはとりあえず、海岸に打ち上がっているものを見て、その前の海中に目的の海草が生育しているかどうかを予測して調査をします。
研究者が行うそんな調査過程を疑似体験していただき、海を訪れたときに、漂流物を探索する基本的なワザを知ってもらいたいと思い、 水草展では、体験コーナー「伝授!沖縄の海辺を楽しむワザ」を企画しました。
植物園に、沖縄のミニ海岸をつくるためにさまざまな漂流物を拾いました。
例えばこれ、
各種海草の葉(※現場で写真を撮っておらず、これは千葉県富津での様子です)
コブシメ(イカ)の骨
ココヤシなど、海流で運ばれる海浜植物のたね
貝の殻 などなど・・・
砂と同じくらいの大きさの美しいアレもありますし・・・これ以上は、本番までのお楽しみということで。
この日は、夕飯の後にまた海岸で探索したのですが、こんなものにもであいました。
ムラサキオカヤドカリ(殻の直径15cm)
これは持ち帰れませんでしたが(禁止されています)、こんな楽しくて、海が好きになる海辺探索を、水草展で用意する‘ミニ海岸’でぜひ体験してください。
西表調査の続きは、また近日中に。