2015/6/26(金)
水草保全ネットワーク
水草展リーダーの田中です。
今日木曜日は京都に来ています。京都に来た目的の1つと合わせて、ちょっとまじめな話を。
水草展で展示する水草は、このために集めるものもありますが、基本的には植物園で保存しているものを展示用に増やしたり、綺麗に仕立てたりして、お見せしています。それは、生きた植物を集めて保存することが植物園にとってとても大きな役割だからです。
ここは、筑波実験植物園の水草の栽培エリアの1つです。
しかし残念ですが、植物園での水草の保全はあまり進んでいない状況です。水草の栽培方法も栽培施設も他の植物と違う上、水草の中でもその栽培環境はそれぞれに大きく異なるため、すべての水草の保全を1つの植物園で行うのはとても難しいことなのです。
そこで2007年に発足したのが、水草保全ネットワークです。
世界最大!?
また、大げさな…とお思いでしょうが、本気で目指しているのです。
1つでは無理だけど、みんなでやれば、ということです。
京都で、この水草保全ネットワークの会議を開きました。
新潟県立植物園、富山県中央植物園、大阪市立大学付属植物園、高知県立牧野植物園、そして国立科学博物館筑波実験植物園です。全国100を超える植物園の中でも水草の保存に力を入れている植物園だけに集まってもらい、今後の水草の保全について話し合いました。
いろいろと有意義なことを決めることが出来ましたが、それはそれとして、水草に関する悩みも面白さもさっと共有できて盛り上がれるのは何ともうれしいことなのです。
このネットワークの成果を皆さんにお伝えできるのはまだ先になりそうですが、水草の話題で盛り上がれる感覚を、みなさんにもぜひ味わっていただきたいと水草展を準備しています。
水草なんてよくわからん、という方にこそ、水草展でその感覚をちょっとでも味わってほしいと思っています。