2015/6/15(月)
大獅子とササバモ
こんにちは!
水草展をお手伝いしているグリルの永田です。
暑くなってきて水草の涼やかな動きに、つい魅入られる季節です。。
さて
がお~~~!!!
し! ししまい!??
獅子舞ってがお~って鳴くの??
色々なつっこみが聞こえてきそうです。。。
鳴き声はともかく、ずばり、この獅子頭の髪の毛部分、「ササバモ」(筑波実験植物園Web植物図鑑へ)という水草なのです!!
獅子舞の顔つきに、ササバモによる髪の毛の動きがさらに迫力を増しています。
この獅子舞の伝統を保存していこうと活動しているのが「小田大獅子保存会」の皆様です。
宝篋山をバックに、、じゃ~ん!
皆さんはつくば市の小田に拠点を置き、7月に行われる「小田祇園祭」の開催と、この大獅子の保存活動を行っています。水草展スタッフである中川さんのつながりでお会いすることができました。
「小田祇園祭」は2015年7月18日(土)つくば市小田にて開催されます。
お祭りの獅子の髪の毛にササバモを利用するという珍しい事例と、さらに当て字ですが「神藻」書いてモクと呼ぶこの伝統は水草ファンにとっては歓喜してしまう内容ではないでしょうか。
保存会の方々もその名の通り、この伝統を受け継いでゆくために日々、活動に邁進していらっしゃいます。若い方も参加していて、みんなまじめに楽しく活動しているのが頼もしかったです。
この大獅子は是非、水草展で展示させていただきたく、スケジュールを含めて相談中です。
さて、集合写真に草刈り機がうつっていますね。私は取材を兼ねて、行事の一つである除草作業のお手伝いにいってきました。
風はあるものの暑かったです。。。
しかしみなさん手際よく刈っていきます。私も邪魔にならないように刈っていきます。
刈ったものを集めていきます。(写真は私です)
ユンボで大量に掴んで載せます。早いしらくらく~
たくさん積むために、草の上に乗って跳ねて踏んで圧縮するお仕事をしている写真です。
楽しそうに見えますが、、、楽しかったです!
休憩後。
今度は祭を宣伝するための看板作成を行いました。
日付の部分を今年に日付に書き換えたり修繕します。
今は城跡として平らな土地があるのみですが、その昔、小田には「小田城」がありました。
大獅子は1560年代に戦勝祝いとして作成されたとあります。
その後、小田中部地区の守護神として無病息災、諸悪追放を願われ続け、現在に至ります。
脈々と受け継がれてきた想いをのせて、この夏、大獅子と水草と地元の人々が乱舞する。。。!!
さて、完成したものをどんどん並べていきます。
この写真の薬師堂は1729年に建てられた古い建物です。
縁側部分に毎回刈り取ってきたササバモをのせて乾燥させるとのこと!
風通しが良い日陰で乾燥させないと綺麗な緑色にならず、黒くなってしまうのだそうです。
縁起物ですので黒くなるのはよくないと教えていただきました。
ひぃ~~終わった~ということでお昼です!!
近くのラーメン屋さんにてチャーハンセットを食べました。
とても美味しかったです!(ビールが。いやラーメンも。)
小田祇園祭まで、大獅子レポートはまた記事にしますのでお楽しみに~。
さあ、2015年の 水草展〜海に生きる水草〜 では前出の中川さん発案の「暮らしのなかの水草」というテーマの展示も行います。水草の多様で驚きの活用例をご紹介する予定です。
長い間、水草は今よりももっと生活に活用されていました。
ため池に繁茂した水草を緑肥として、刈り取って畑にすきこんだり。 茅葺き屋根にはヨシを使っていたりしました。今でも日本各地で「モク」と呼ばれ活用されている事例がありますが、時代とともに徐々に減少しています。
そうそう、食べられる水草には、レンコンになるハス、お米になるイネ、ちゅるっとした食感のジュンサイなどがあるんですよ~
考えていると、意外とまだまだ身近に水草が活用されている事例があるかも、、と思いました。
日々の生活の合間に少しだけ水草のことを考えてみるのも面白いと思います。
やがて来る未来、私達の生活と水草はどんな関係になっているのかな?
全く関係がなくなっていたら寂しいです。
田中法生博士の著書、「異端の植物「水草」を科学する」(ベレ出版)にも世界における水草の活用例が掲載されておりますので、是非ご覧下さいー