水草展2024~水草がつなげる世界~国立科学博物館 筑波実験植物園

2024年8/8日(木)~8/18日(日) ※期間中休園なし

※諸事情により、イベント内容が変更または中止になる場合がございます。最新情報はホームページでご確認ください

2024/7/31(水)

水に浮く、水を弾く

水草展リーダーの田中です。

この写真は、ハスの葉の上の水滴の様子です。

ハスの葉の上の水滴のクローズアップ写真
ハスの花のクロースアップ写真

ハスの葉の表面には、微細な突起が並んでいて、水や汚れを弾く性質を持っています(ロータス効果)。その優れた形態は、撥水機能を持つ様々な製品開発のヒントにもなっています。

水を流してみると・・・

これ以上ないほどの撥水力ですね。

水草は、このような水を弾く性質や、水に濡れる性質、そして浮く力をうまく組み合わせることで、水中〜水面〜水上という全く異なる3つの世界を行き来して生活できるのです。

例えば、このオオサンショウモは、

オオサンショウモ

葉の表側に細かい毛がびっしり生えることで水を弾き、逆に裏側は水に濡れる性質があります。その組み合わせで、表は空気中、裏は水中に対応していますし、水面でひっくり返らないことにも役立っていると思われます。

オオサンショウモの表面の拡大写真

他にも、
ウキバルドウィジア

ウキバルドウィジアの写真

とか
ミズオジギソウ

ミズオジギソウの拡大写真

など・・・もっと色々ありますが、ごめんなさい。これ以上はネタバレになるので・・・

「水草のミクロの世界:浮く仕組みを顕微鏡で観察」コーナーでは、生きた水草を自分で触って、水を弾いたり濡れたり、あるいは浮力を得るための仕組みを、顕微鏡で観察していただきます。夏休みの自由研究にもぴったりですし、何より、水草が面白い植物であることを実感してもらえると思います。浮いたり、沈んだりするのは当たり前ではないのです。その不思議をぜひ!

次の記事へ 前の記事へ