2024/7/31(水)
水に浮く、水を弾く
水草展リーダーの田中です。
この写真は、ハスの葉の上の水滴の様子です。
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ハスの葉の表面には、微細な突起が並んでいて、水や汚れを弾く性質を持っています(ロータス効果)。その優れた形態は、撥水機能を持つ様々な製品開発のヒントにもなっています。
水を流してみると・・・
これ以上ないほどの撥水力ですね。
水草は、このような水を弾く性質や、水に濡れる性質、そして浮く力をうまく組み合わせることで、水中〜水面〜水上という全く異なる3つの世界を行き来して生活できるのです。
例えば、このオオサンショウモは、
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葉の表側に細かい毛がびっしり生えることで水を弾き、逆に裏側は水に濡れる性質があります。その組み合わせで、表は空気中、裏は水中に対応していますし、水面でひっくり返らないことにも役立っていると思われます。
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他にも、
ウキバルドウィジア
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とか
ミズオジギソウ
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など・・・もっと色々ありますが、ごめんなさい。これ以上はネタバレになるので・・・
「水草のミクロの世界:浮く仕組みを顕微鏡で観察」コーナーでは、生きた水草を自分で触って、水を弾いたり濡れたり、あるいは浮力を得るための仕組みを、顕微鏡で観察していただきます。夏休みの自由研究にもぴったりですし、何より、水草が面白い植物であることを実感してもらえると思います。浮いたり、沈んだりするのは当たり前ではないのです。その不思議をぜひ!