「水草展 2013」開催期間:8月10日(土)~8月25日(日)※12日と19日は休園筑波実験植物園TOPへ
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水草展

2013/7/19(金)

栽培の難しい水草

水草展リーダーの田中です。
今回、ちょっとまじめなお話です。

6/13、7/9でもふれましたが、筑波実験植物園でウミヒルモという海草が開花したことが、
毎日新聞(6/18夕刊)と、朝日新聞(7/17夕刊)に掲載されました。

水草展2013では、「流れに生きる水草」をサブタイトルにしていますが、そのベースにある大きなテーマが、ウミヒルモの開花と関係しています。

植物園の大切な役割として、植物を生きたまま保存することがあります。
特に絶滅危惧植物については、社会的な責任があると言ってもよいでしょう。
ところが、水草の中には栽培が難しい種類もいくつかあります。

その1つが、今回のテーマになっている「流れに生きる水草」ー湧水由来の河川や水路に生育する水草(バイカモの仲間)、急流域に生育する水草(カワゴケソウの仲間)、そして、海水生の水草(ウミヒルモなど)です。
これらの水草は、生育環境が特殊なために絶滅危惧種も多く、同時に栽培も難しいのです。

栽培試験水槽
バイカモなどの栽培試験水槽。筑波大の小野廣記君(左)が中心となって、バイカモや海草の栽培試験をしてくれています。

そこで、筑波実験植物園では、このような水草を生きたまま保存できるように、栽培方法を確立することに挑戦しています。その1つの成果が、今回の「流れに生きる水草」の展示であり、ウミヒルモの開花なのです。

水草展2013で、「水草きれい」、「水草おもしろい」って思っていただき、
「そんな水草が無くならない方がいいな」って思ってもらえたら、サイコーです。