2013/6/13(木)
ウミヒルモ開花水草展を手伝っている筑波大学の小野です。
先週の土曜日に、植物園の水生植物温室にあるアクアスロープに
シーグラス(海草)の水槽を設置しました。
試験栽培でうまく栽培できたウミヒルモとボウアマモの他、
リュウキュウスガモやウミジグサも展示しています。
そして、水槽設置のために、ウミヒルモを植えていて大変なことに気が付きました。
ウミヒルモの葉の付け根から出ている3本のヒゲのようなもの、
これはウミヒルモの雌花なのです。
バックヤードでウミヒルモが良く育っているので、「開花したらいいな~」と
話していたのですが、現実に咲いているのを見ると本当に驚いて、
根や枯葉の繊維の見間違いではないかとも思い、
植えるのもそっちのけでしばらく眺めていました。
さらに、田中先生によると、
「人工栽培下でのウミヒルモの開花は国内の植物園では初めてだと思う」とのことです。
もう、本当に驚くばかりです。
ウミヒルモの雌花はこの3本に分かれた柱頭で海の中を漂っている花粉をキャッチして受粉するそうです。
陸上で見かける花とはずいぶん形が違っていますが、広い海の中で受粉を成功させるための
進化の結果なのです。
シーグラス水槽はアクアスロープの一番奥に設置しています。
小さな花なので、少し探すのが大変かもしれませんが、是非ご覧になってください。
(水草展でもタイミングが合えば、見られるかもしれません!)