きのこ展2021オフィシャルブログ~カメラがとらえるきのこの世界

会期2021年9月25日~10月3日会期中無休 国立科学博物館筑波実験植物園

2021/10/8(金)

きのこ展閉幕!ありがとうございました(最終回)

みなさんこんにちは。きのこ担当の保坂です。

コロナ禍での開催、そして最終日を前にして大型台風の接近、とドキドキハラハラの運営でしたが、おかげさまで今年の「きのこ展」は無事に終了しました。お越しいただいた多くのみなさま、本当にありがとうございました。

そして、最終の週末には、YouTubeのライブ配信「おうちで楽しむ『きのこ展』!」を見て遠方(山梨県とか!)からわざわざ駆けつけてくれた方もおりました。残念ながら来ることができなかった方も、ライブ配信を見てきのこ展の魅力を少しでも感じることができたのではないかな、と思います。

「ライブ配信」と呼んでいますが、当日の様子はこれからもずっと見ることができます。みなさんの質問が尽きなかったこともあり(言い訳ですが…)、ついつい配信が長時間になり、最終的には1時間半を超えてしまいました。見逃してしまった方はぜひご覧ください。また、『かはくチャンネル』ではきのこ展以外にも様々な番組を配信中です。

かはくチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCYvB5iWkIf6uMeA9fPS__sw

おうちで楽しむ『きのこ展』!
https://www.youtube.com/watch?v=QW_AIviwVS8&t=3170s

また、きのこ展の開幕とちょうど時を同じくして、僕が日本語字幕の監修を担当した映画『素晴らしき、きのこの世界』が始まりました。映画の内容にちなんだトークショーも見ることができます。もちろん、みなさんの住んでいる街で映画上映が決まったら、ぜひ!お越しください。

映画『素晴らしき、きのこの世界』(予告編)
https://www.youtube.com/watch?v=3g4AHraC8l0

映画『素晴らしき、きのこの世界』オンライントークイベント
https://www.youtube.com/watch?v=NXX8HkGIp8Y&t=2306s

最後に、現在の植物園からいくつか話題をお届けします。ライブ配信で「シラタマタケ」が生えている様子、カッターで切った切断面を見ていただきました。ところが一番大きい個体を切断したのにも関わらず、やや未成熟で本当に見せたいシラタマタケの姿ではなかったのがやや心残りでした。

そこで改めてシラタマタケが生えている場所に戻ってみると…ありました!まだ大量のシラタマタケがまるで菌輪を描くように生えています。状態も良好で新鮮そのもの。

シラタマタケ。直径は5センチ程度。

そしてそのうちのひとつを切断してみると…

シラタマタケの切断面

まるで脳みそ!透明のゼラチン質が隙間を埋めているのもわかるでしょうか?これがまさにお見せしたかった光景です。この写真を撮りながら研究用の標本としての処理を進めていると、「ところでこれ、食べられるんですか?」という質問が。僕にはわかりません。食べた、という話を聞いたこともありません。おそらく毒きのこではないと思いますが、食欲をそそられる形状ではないかもしれません。

そして、きのこ展の会期中ごろからその兆候はありましたが、秋晴れのさわやかな植物園はすっかり乾燥気味で、ほとんどきのこは発生していません。今年は9月下旬開幕、ということで、きのこ展としてはかなり早めだったのですが、例年通り10月上旬(今です!)が開幕だったらと思うと…

というわけで、最後がきのこのない風景というのもやや寂しくはありますが、秋晴れの爽やかな植物園の冷温帯落葉広葉樹林(タマゴタケが大量に生える区画)の写真とともにお別れしたいと思います。来年の今頃は、まさにこの場所がタマゴタケで埋め尽くされるかもしれません!それではまた来年のきのこ展まで、みなさんさようなら!!

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