2018/10/5(金)
きのこ展、最後の週末のみどころ!
皆さんこんにちは。きのこ展担当の保坂です。
きのこ展は早くも最後の3連休を迎えます。長いようで短かったきのこ展。最初の週末には台風も通過し、そして最後の休みも台風の影響を受けるかもしれません。あれだけ至るところに発生していた植物園のきのこ達も、やや発生が鈍くなってきたように思います。でも、引き続き秋のきのこが出てくるはずです。ぜひ最後の週末にも、植物園にお越しください。
今回のきのこ展では、様々な方による『自由研究』を特集しました。その一環として、日本全国のきのこの発生状況を調べてみました。名付けて「みんなで調べよう!タマゴタケとベニテングタケの分布と発生状況」。きのこ展でも特に人気のこの2種に絞って、日本全国でいつどこに発生しているのかを、幅広く情報提供を呼びかけることで調べてみることにしたのです。
主力メンバーとして協力いただいたのは「べにてんぐの会」。これまでもアミガサタケ、タマゴタケ、ベニテングタケなどの全国規模の発生状況を、ツイッター等SNSを通じて調べてきた実績がある会です。今回はきのこ展の展示のために写真情報の提供をお願いしました
その結果、日本地図に合計600枚以上の写真をプロットすることができました!その様子はグーグルマップからご覧いただけます。
スクリーンショットはこんな感じ。
みなさんからお寄せいただいた写真と位置情報が、地図上に反映されています。日本の隅々から情報が寄せられていることが一目瞭然です。
このマップでは、いくつかの「レイヤー」を選択することができます。タマゴタケについては6月~10月の各月、ベニテングタケについては6~8月、9月、および10月の3つのレイヤーを設定しました。選んだレイヤーの月に発生したきのこのみが地図上に表示されます。すべての写真を表示したい場合は、全てのレイヤーにチェックを入れてください。
例えば、全てのベニテングタケの写真が見たい場合は、以下のようにベニテングタケのレイヤーにチェックを入れます。すると...
これまでに寄せられたベニテングタケ情報は、ほとんどが信州と北海道だということがわかります。
※地図上のプロットは、必ずしも撮影場所をピンポイントで反映していない場合があります。これはプライバシー上の理由や、撮影場所については市町村レベルでしか指定されていない場合があることが理由です。ご了承ください。
もちろん個々の写真を拡大して見ることもできます。地図を任意の倍率まで拡大して、個々の写真をクリックしてみてください。例えば9月の筑波実験植物園だけを見ても、数地点に写真が確認できます。
そのうちの1枚をクリックすると...
見事な菌輪を作るタマゴタケ!これは9月29日の様子です。このように、全ての写真には撮影日と撮影場所が記載されているので、地図といっしょに様々な楽しみ方があると思います。
このタマゴタケ・ベニテングタケマップについては、今回のきのこ展期間中限定の公開になる可能性があります。ぜひそれまでにたくさん楽しんでいただければと思います。
そして最後の3連休。様々なイベントが目白押しです。毎日開催の園内きのこ案内や生きのこ展示、自由研究展示、アート展示はもちろんのこと、以下のようなイベントが予定されています。
10月6日(土)
- ワークショップ「粘土でつくるキノコ」
- 雑貨作家としてご活躍中のサワブ ミホさんを講師としてお迎えして、実際に紙粘土できのこを作成するワークショップです。事前申込制ですでに申込みは終了しました。応募者多数につきかなりの方を落選とせざるを得なかったのが心残りです。お申込みいただいたみなさま、ありがとうございました。サワブ ミホさんについてさらに詳しく知りたい方はこちら。
- ギャラリートーク「きのこ木版画解説」
- 木版画家の武井桂子さんをお迎えし、自らの作品の前での解説および木版画作成体験教室を開催します。こちらは申込み不要です。ぜひご参加ください。
10月7日(日)
- 菌類の自由研究解説
「市民科学者と一緒に小さなきのこの多様性を探る」 - 国立科学博物館植物研究部の細矢剛博士により、全国規模の菌類調査・研究の様子を解説してもらいます。いったいどのような成果が出ているのか、乞うご期待!こちらも予約不要のイベントです。
- 菌類セミナー
「チリもつもれば山となる~小さなデータが大きな力になる時代~」 - こちらも細矢博士によるイベントです。約30分のセミナーのなかに、最近の研究成果が散りばめられています。予約不要のイベントですが、例年のきのこ展ではセミナー会場が超満員になります。立ち見席となる可能性もありますが、ぜひご参加を!
- きのこ画コンテスト(きのコン)表彰式
- 今年は350点を超える応募があり、計11の作品が見事入選作品として選ばれました。幸いにも全入賞者が表彰式に出席できる、ということです。入選作品だけでなく、個性豊かな様々な作品をぜひお楽しみください。
- きのこレストラン
- バラエティー豊かな店舗の出店と、日曜限定イベント「マッシュルームつかみどり」(有料)が開催されます。体験したい方はぜひお早目に!
10月8日(月)
- ギャラリートーク
地衣類自由研究にも役立つサイト『みんなでやろう!地衣類GO』 - 国立科学博物館植物研究部の大村嘉人博士によるトークです。そもそも地衣類とは何?どこで見ることができるの?見つけたらどうしたら良いの?という基本的なことから解説してもらう予定です。予約は不要。ぜひご参加を!
- 園内地衣類案内
- こちらも大村博士によるイベントです。きのこだけでなく、植物園内には様々な地衣類が生えています。地衣類の存在を知ると、植物園の風景が全く違うものに見えてくるかもしれません。予約不要のイベントです。
上記に加えて、期間中の土日祝日限定の体験コーナー「きのこのプラバンストラップと版画作成」も開催します。大人気イベントにつき整理券を配布しておりますので、参加ご希望の場合はお早目に!
また、最終日の午後に開催される園内きのこ案内(14:00~)は、いつもよりやや長めのスペシャル案内を予定しています。園内各地をゆっくり回りながら、いろいろなきのこを解説したいと思います。これまでの30分程度では全然足りない、という方はぜひこの回にご参加を!
今年のきのこ展もあとわずか。最後まで、できるだけ新鮮なきのこを用意してみなさまをお待ちしております。