きのこ展2018 ~みんなでさぐるきのこのふしぎ~
場所:国立科学博物館筑波実験植物園

2018/9/7(金)

海外(ミャンマー)のいろんなきのこ、紹介します。

皆さんこんにちは。きのこ展担当の保坂です。

前回のブログ記事に引き続き、今回もいろいろなきのこを紹介します。

現在国立科学博物館では総合研究「ミャンマーを中心とした東南アジア生物相のインベントリー-日本列島の南方系生物のルーツを探る-」が進行中です。僕も研究チームの一員として、2016年から毎年ミャンマーできのこ調査を行っています。

2018年は6月10日から22日にかけて、ミャンマー中央部のポパ山および周辺地域できのこ調査を行ってきました。そこで採れたきのこをいくつか紹介します。

ミャンマーには広大な熱帯雨林が広がっています。標高の低い地域の林に入ると、そこにはいたるところにシロアリの塚が!

シロアリの巣

シロアリの塚を見つけたら、要注意です。塚からはきのこが生えているかもしれません。この時も周りをよく見ると、白い小さなきのこがたくさん生えていました。

オオシロアリタケ属

これはオオシロアリタケ属の一種。日本では琉球列島に生える数種のみが知られていますが、アジアの熱帯地域ではものすごく種類も多様。必ずシロアリの巣や塚から生える不思議なきのこです。

山から下りてくる途中で、バナナ農園を横切っていると、こんなきのこが。

フクロタケ属

これは中華料理などで使われる「フクロタケ」の仲間。見た目は少しテングタケの仲間に似ていますが、ツボはあるけどツバは無い、全く別の属のきのこです。バナナ農園に良く生えるので、現地の言葉で「バナナ・マッシュルーム」と呼ぶそうです。

日本のきのこと共通種だろう、というきのこもいくつか見ることができました。例えば、倒木上にびっしりと生えていたこのきのこ。

ツノマタタケ

おそらく日本を含め全世界的に分布する「ツノマタタケ」でしょう。同じように倒木に何十本も群生していたのは、カサのボツボツ模様が特徴のきのこ。

アミヒカリタケ

日本にも温帯~亜熱帯域に分布する「アミヒカリタケ」もしくはその近縁種ではないかと思われます。アミヒカリタケは発光性のあるきのこです。暗やみにおくと、ぼやっと薄緑色に光っている様子が確認できます。この種は主に柄が光る、と言われていますが、残念ながらミャンマーの個体については、光る様子を観察することはできませんでした。

さらに山を登り、標高1000メートルを超えたあたりには、マツの林が広がっています。そしてマツの下には、日本の「アカハツ」そっくりなきのこが見事な群落をつくっていました。あざやかなオレンジ色と、傷つくと青緑色に変色する特徴もそっくりです。日本では人気の食用きのこですが、現地の人も食べるのでしょうか?

アカハツ

昨年のミャンマー調査では、途中体調をくずしてしまい、自身の野外調査としてはほぼ初めて、数日間寝込んでしまうということがありました。でも、今回はずっと快調!ちょうどサッカーのワールドカップが始まった時期ということもあり、ミャンマーの一般家庭にお邪魔して、テレビで日本対コロンビア戦を楽しむという機会もありました。

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