きのこ展 2023 ―日本のきのこ学をつくってきた巨人たち― ブログ

会期 2023年10月21日 土曜日から10月29日 日曜日まで(会期中無休)開園時間 9時から16時30分 入園は16時まで 筑波実験植物園

2023/10/27(金)

きのこ展、最後の週末!

みなさんこんにちは。きのこ担当の保坂です。

奇跡的に良い天候に恵まれたきのこ展。今年は台風も大雨も暴風もないまま最後の週末を迎えることができそうです。今週末にはいろいろなイベントが予定されています。

(1)ワークショップ(土日とも)

「きのこ版画でポストカードをつくろう」と「きのこの紙芝居」の2本立て。ポストカードについては毎回5名までなので、会場となる研修展示館3Fで整理券を配ります。詳しくはHPの案内をご覧ください

(2)マッシュルームつかみどり(日曜のみ 有料)

毎回大好評のジャンボ・マッシュルームのつかみどり。大きなものは朝一番で摘み取られてしまうかも!?有料イベントですが、あくまでつかみどり、であって取り放題、ではないのでご注意を。年々ファンが増えているようで、開園後20分もすると大型のマッシュルームはほぼ摘み取られてしまいます。マッシュルーム業者さんも一生懸命たくさんのマッシュルームを用意してくれていますが、数には限りがあります。ご了承ください。

(3)クイズラリー(期間中毎日)

植物園内の計6か所に、きのこに関するクイズが設置されています。全問解答いただいた方には素敵な参加賞をプレゼント。めざせ!100点満点!

今回は、きのこ展の運営を少しだけ紹介します。
生きのこはただ単に置きっぱなしにしているわけではありません。干からびたきのこ、腐ってしまったきのこは毎日取り除き、新鮮なものに入れ替えています。毎日三分の一くらいの量を入れ替え続けているのです。今年は北海道や富山県などから、つくばの平野部ではまず見ることのできない「ベニテングタケ」を多数送っていただきました。

これも外に出して2日くらいで腐ってしまいますが、残りの期間中は毎日新たに新鮮な個体を出しますので、鮮やかなベニテングタケを楽しんでいただけると思います。

また、栽培きのこは、どんどん成長します。展示に出したときは米粒よりも小さいカサだったブナシメジも、

2、3日すると直径2センチほどのよく見慣れたブナシメジに成長します。

ブナシメジ(右)と同時にヒラタケ(左)も、未熟な個体と成長した個体を並べて展示していますので、きのこの成長過程も楽しんでもらいたいと思っています。

さらにすごいのがマッシュルーム(ツクリタケ)。最初はコンテナ内にまばらに生えていた小さなきのこが、ほんの数日でこのようになります!

ぎゅうぎゅうになった様子はまさに壮観。ただこのまま放置しておくとカビが生えやすくなってしまうので、時々きのこ展のスタッフが間引きしています。間引いた個体はどうするかというと…捨ててしまう場合もあれば、「少しだけ」味見のために料理することもあります。

植物園内のきのこは、種数は多いのですが、今年は発生量がイマイチ。でも最後の週末を前にして、ようやく多くのきのこが顔を出しつつあります。園内のきのこを探索したい方はぜひ、森の中に行く前に、中央広場の脇にある「ただいま生えているきのこ」のマップをご覧ください。

実際に生えているきのこの写真といっしょに、どこで生えているかを随時アップデートしています。

実は、きのこ展が開幕した後も、室内展示にも少しずつ変更を加えています。最初の週末には、今回特集する偉大な菌学者の一人、池田良幸先生のご家族がお見えになりました。その際に池田先生の生前のエピソードをいくつか聞くことができたので、それも展示に新たに加えました。そんなエピソードの一つに関係する展示品がこれ。

展示室内にある、池田先生が生前愛用していたきのこ採り用の鎌ですが、これにちなんだ恐ろしいエピソードについては、ぜひ会場でご確認ください。

園内にはきのこはもちろんですが、貴重な「ショクダイオオコンニャク」が見事に実をつけています!

きのこ展は今週末で終わりですが、まだまだイベントは続きます。
国立科学博物館の上野本館では、今週土曜日から特別展「和食~日本の自然、人々の知恵~」が開催されます。

会場にはきのこコーナーもあるので、きのこ展の次はぜひ和食展へ!植物園と異なり、生のきのこを展示することはできませんが、精巧なレプリカやきのこ食材など、多様な展示物がみなさまをお待ちしています。きのこ展開催中も上野に足を運び、展示の最終確認をしてきました。

栃木県で人気のあるチチタケ(ちたけ)のレプリカ

それではみなさん、きのこ展最後の週末に植物園でお会いしましょう!

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