2014/12/19(金)
「植物化石展」もいよいよ残すところ数日となりました。 会期が迫ってきたためか、いろいろな方から、見ておいた方がよい標本ってどれですか?と聞かれます。この展示ではおよそ100点の実物化石を展示していますが、どれもなかなか良い標本ですし、意図があって展示しているので難しいのですが、あえていうとすると、「つくばの昔」で展示している花室川の化石でしょうか。サンプル管に入った種子や球果、枝などで、どちらかというと地味な化石。地層から取り出された“植物遺体”です。
今回展示している標本のほとんどは科博が収蔵している標本で、普段は実験植物園の敷地内にある「自然史標本棟」に保管しています。数万点の標本のごく一部とはいうものの、これらの標本はいずれまた見ていただく機会があるかもしれません。でも、花室川の標本は、この企画のために知り合いの研究者から借りた標本なので、今回のように展示できる機会はあまりないだろうというのがお勧めする理由です。このほかに借用しているのは、第一会場のコケ化石(南米チリ産)、ナウマンゾウの臼歯化石(茨城県つくば市花室川産)、マダケの化石(神奈川県相模原市)。第二会場では、白亜紀の花粉/胞子化石のプレパラート(和歌山県広川町産)があります。皆さん、お見逃しなく!