きのこ展ブログ

2014/10/14(火)

都市部で地衣類観察

こんにちは。地衣類担当の大村です。

10月4、5日(土日)に、国立科学博物館と地衣類研究会との共催で、公開セミナー「都市環境の地衣類研究最前線」と自然観察会「市街地で地衣類と気生藻類を見つけて楽しむ」が開催されました。子どもから大人まで約60名の参加があり、活発な質疑応答や現地観察も楽しんで頂けました。

観察会の方は、台風の動向を気にしながら開催するか難しい判断でしたが、小雨でなんとか持ちそうだったので決行。木の周りに集まる奇妙な傘集団となってしまいました・・・。

現地観察の様子

地衣類は菌類と藻類の共生体。そんな不思議そうな生物が、都市部にもいるの?と思うかもしれません。地衣類を知るためには、説明するよりもまずは実際に野外に出て次のステップで地衣類を見つけてみると良いでしょう。

  • 街路樹の幹、城や神社の石垣、コンクリートや墓石などで、なるべく古いものを探す。
  • それらの表面に30cmほどまで顔を近づけ、ジ~っと見る。
  • 灰色がかった緑色や黄色の部分を見つける。ここまでが基本の「3ステップ」。その形が葉状か樹枝状、または薄く張り付いたようなものであれば、それは地衣類かもしれません。
  • さらに、ルーペ(10倍程度)を使って地衣類を観察してみましょう!今まで見ていた身近な景色の中にも、こんなに多様な世界があったのかと、新しい発見があるはずです!