2014/9/16(火)
みなさんこんにちは。きのこ担当の保坂です。つくばは意外にも(?)すっかり涼しくなり、秋の気配が漂っていますが、南の島、沖縄ではまだまだ夏です。今日は8月終わりから9月初めにかけて行った、沖縄本島におけるきのこ調査の様子を報告します。
沖縄はまだまだ真夏。なんといっても最高気温32度、最低気温27度という日が毎日続いています。最高気温はあまり高くなりませんが、夜になっても気温が下がらないのはさすがにこたえます。さらに、関東の秋めいた気候に慣れてしまった体には、沖縄のとっても高い湿度がキツイ。なにしろ、きのこ採りのために山に入ると、汗が流れだして止まりません。速乾シャツがまったく乾かなく、汗でどっしりと重くなるほどです。
おまけに、今回の調査では予期しない困難も待ち受けていました。今年は沖縄を巨大台風が通過したこともあり、林道のいくつかががけ崩れで通行不能になっていたのです。ただ、どうしても行きたい調査地が、がけ崩れの少しだけ先にある、ということで、みんなで注意しながら、崩れた斜面を徒歩で乗り越えて調査地に向かいました。
無事調査地についたものの、さらなる恐怖が待ち受けていました。沖縄と言えば...毒ヘビのハブです。ただ、これまで僕は10回以上沖縄を調査していますが、ハブに遭遇したことはあまりありません。大学生のときは4年間沖縄に住んでいましたが、その時でさえハブを見たことは数回しかありませんでした。ということもあり、いつもの調査ではあまりハブについて心配していませんでした。
が、今回はハブがいました。それも複数回。雨でぬれて滑りやすくなった山道を歩いていると、知らないうちにとぐろを巻いているヒメハブを通り過ぎていたのです。幸い、調査をしているメンバーだれもが被害を受けませんでしたが、これでもし、誰かが知らないうちにハブを踏んづけてしまっていたら...噛まれた人がいても全く不思議ではありません。
調査に慣れてくるほど、危険性については甘く見てしまうものですが、良く考えてみると、野外に潜む危険はハブだけではありません。沖縄でなくてもマムシという猛毒ヘビは存在しますし、スズメバチだって襲われて死亡する事例もあります。イノシシやダニ、/それから最近話題になっている蚊だって、病気の元となる可能性はあるのです。だからみなさんも、きのこを探しに外に行くときは十分注意してください。
もちろん、今回の調査で見かけたのはヘビやがけ崩れだけではありません。雨が少なかったせいか、期待していたほどの数のきのこは採れませんでしたが、クチベニタケをはじめ、多様なきのこを採集することができました。ここでみなさんに最後のアドバイス。ヘビやハチは確かに危険ですが、毒きのこをそうと知らず食べるほど危険なことはありません。少しでも怪しいきのこ・名前のわからないきのこは決して食べない、ということを肝に銘じてください。
それでは今回の報告はこれで終わります。きのこ画コンテスト(きのコン)作品も9月30日まで募集しています。きのこ愛・地衣愛にあふれた作品をぜひお寄せ下さい。