2015/9/15（火）
植物が作る化学物質の働き
植物研究部の村井です。
植物は周囲の環境とうまく付き合うために、実にさまざまな化学物質を作っています。「生き物のきずな展」では、植物の作り出す化学物質の働きについて、フラボノイドを例に、その一端をご紹介します。例えば、葉にたまっているフラボノイドは、有害な紫外線から身を守る「日焼け止め」のような働きをしますが、紫外線が多く降りそそぐ高い山に生育する植物には、このような物質がたくさんたまることが分かって来ました。
また花のフラボノイドは、紫外線が認識できる昆虫には見える（ヒトには見えない）「模様」を作ることがあります。これは昆虫に蜜のありかを知らせるサインと考えられており、紫外線写真などを利用すれば私たちにも観察することができます。
是非「生き物のきずな展」にお越しいただき、ふだんは見ることのできない世界をご覧ください。
