2024/10/9(水)
『奈良県できのこ調査』
みなさんこんにちは。きのこ展担当の保坂です。
9月中に続く日本全国きのこ調査。最後は奈良での調査についてです。9/27~10/1にかけて、奈良県奈良市にある近畿大学奈良キャンパスおよびその周辺地域にてきのこ調査をしてきました。
これは僕も所属する日本菌学会が主催する菌類観察会(通称「フォーレ」と呼ばれます)に合わせて行った調査です。学会員を中心に80名以上が参加し、全員できのこやカビを採集するという、なかなか迫力のあるイベントです。
ただし、これまで晴天が続いていたこともあり、人数の割に採集されたきのこはやや少なめ。それでも約100点の標本を確保して、冷蔵便でつくばに郵送しました。これらのきのこは僕の研究室で写真撮影、DNA処理、乾燥などを経て、無事に国立科学博物館に保管されています。
野外でみつけたきのこも全体的にちょっと乾燥気味のものが多く、自身で採った数少ないきのこのひとつは、巨大な(乾燥した)コツブタケでした。
というわけで奈良調査の結果はけっして大満足、というものではなかったのですが、つくばへ戻るとサプライズが待ち受けていました。なんと、茨城の県南部で生えた、巨大なニオウシメジの株の寄贈があったのです!
そのまま植えておけばさらに大きくなった可能性もありますが、抱えている2人の大きさと比較しても、その大きさがわかるのではないでしょうか? 一人ではちょっと持ち上げるのに苦労するくらいの重さでぜひきのこ展でも展示したい一品です。
が、残念ながら冷やして保管していても、きのこ展開幕までにはだいぶ傷んでしまいそうなので、どうやって展示しようか悩んでいるところです。 今年は関東地方だけでもすでに数か所からニオウシメジの報告があるので、ちょっとした当たり年なのかもしれません。 もしきのこ展期間中にニオウシメジが生えたら、ぜひ筑波実験植物園までお知らせください!