きのこ展2019 ~地下にもぐったふしぎなきのこたち~
場所:国立科学博物館筑波実験植物園
ツチグリ画像

2019/09/20(金)

『みなさんの周りにきのこ、生えていますか?』

みなさんこんにちは。きのこ展担当の保坂です。

いよいよ明日にきのこ展が開幕します!もちろん、展示するための野生きのこも採集を続けていますが...

決して全然生えていない、というわけではないのですが、例年よりかなり早い時期に開催するきのこ展ということもあり、採集していても夏の雰囲気。きのこ的にはやや閑散とした森の中で採集をしています。生えているきのこもいつものきのこ展とは少し異なります。

つくば市周辺地域にはこんなきのこが生えています。

シロオニタケ

カサ表面のトゲトゲが特徴の「シロオニタケ」。毒きのこです。油粘土のような独特の匂いも。

そして大量に生えていたこのきのこ。

オオシロカラカサタケ

大型の個体では高さ30センチ以上になる「オオシロカラカサタケ」。これもまた毒きのこ。植物園内での発生はまだ確認されていませんが、つくば市内に普通に生えます。

植物園によく発生するのが、よく似た「マントカラカサタケ」。

マントカラカサタケ

こちらは食用にされます。

毒のある「オオシロカラカサタケ」も、食用きのこの「マントカラカサタケ」も似たような場所に生えるよく似たきのこなので、これはやっかいです。

でも、成熟した個体を良く見比べれば間違うことはありません。オオシロカラカサタケの成熟個体を裏からみると...

オオシロカラカサタケ裏

ヒダが緑っぽい色に染まってくるのです。一方でマントカラカサタケのヒダは成熟しても白いまま。

でもご用心。ヒダが緑だから毒、白ければ食用、ということではありません。もう1種よく似た「コカラカサタケ」というきのこでは、ヒダは成熟しても白いまま。でもこのきのこの別名であるドクカラカサタケ(!)を聞いて明らかなように、これは毒きのこ。

きのこの特徴を知るには、生のきのこを自分の目で見るのが一番!できるだけ新鮮なきのこを用意して、みなさまのお越しをお待ちしております!

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