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2013/12/27(金)

冬の植物園を楽しもう

こんにちは。学習展示室の植村です。

冬の植物園、というと、どんなイメージがありますか? 花も咲いてないし、なんかさびしそう?いえいえ、そんなことはありません。 ヤツデは堂々と花を咲かせ、ビワもあたたかい毛に包まれて花開いています。 「火祭り」などの草もみじもあざやかです。

火祭り

落葉樹林はすっかり明るくなって、木を見て歩くにはもってこい。
落ち葉の感触を楽しみながら、ツリーウォッチングはいかがでしょう。
すべすべ、ごつごつ、トゲトゲ・・・木肌の持ち味もいろいろ。
円錐形に広がるメタセコイア、うねうねと波打つミズキ、ほうきをさかさまにしたようなケヤキ・・・樹形も個性的です。

ミズキ

冬芽(ふゆめ)や葉痕(ようこん)も見どころです。
冬芽は、冬を越して春に花や葉となる芽で、植物たちは寒さや乾燥から大切な芽を守るためにいろいろな工夫をしています。あたたかい毛皮を着たり、ねばねばした粘液でおおったり、堅い殻で守ったり。一方、ムラサキシキブ(写真)のように、はだかの葉っぱ同士がぎゅーっとくっつきあっている健気なものもあります。

ムラサキシキブ

葉痕(葉っぱが落ちたあと)には、水や養分の管があって、種類によってそれがピエロやひつじ、こどもの顔みたいに見えたりします。
「さわろう!植物展」では、冬芽や葉痕のついた、さわれる枝を展示しています。ぜひ手にとってみてください。園内でも、そうしたところに着目すると、思わぬ「表情」が見つかるかもしれません。

キハダ

この時期だけのもうひとつのお楽しみ、それは「シモバシラ」。
シモバシラという植物の地上部は、冬になると枯れてしまいますが、根っこはまだ水を吸い上げています。その水が凍り、茎の裂け目からしみ出して、きれいな霜柱をつくるのです。
園内ではほかに、ツクシミカエリソウの根元でも見られます。
霜柱に出会うには、12-1月、からっとした寒い朝のご来園がおすすめです。

シモバシラ

冬の植物園を存分に味わってみませんか。