筑波実験植物園

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こんにちは植物園です

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1月30日(日) 運搬車のブレーキ修理
屋外栽培班の二階堂です。

運搬車のブレーキプレートが割れたので交換です。
2008年に導入した運搬車で、13年間毎日良く働いてくれました。
そう思うと壊れた部品それぞれに感謝したくなります。
そしてまた、反対側のタイヤのブレーキプレートはどうなのかとちょっと心配。

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1月26日(水) カモたちは何処へ?!  〜鳥博士に聞いてみました!
こんにちは。登録室のTです。
W13水生植物エリアは、1年を通じていろいろな野鳥の集まる所で、鳥にとっても、それを眺める人間にとっても憩いの場です。そんな水生植物エリアに大異変が!!

年末までたくさんいたマガモ、カルガモなどのカモ類、カイツブリ、オオバンが、年明けから1羽もいなくなりました。新年最初の開園日1月5日時点ではもういなかったと思います。翌1月6日、つくば市も7〜8pもの積雪となったあの日、樹々は厚い雪のコートを纏い、池も凍りつきました。当然ながら水鳥の姿はみあたりませんでした。

その後も気になってたびたび確認しに行くのですが、1月25日現在も、池にはまだ1羽のカモたちの姿がありません。10年近く池周辺の野鳥を観察してきましたが、こんな状況は初めてかもしれない!一体何が起こっているのかしら?そう思って、科博の鳥博士・濱尾先生に聞いてみました。

【濱尾博士の回答】
「植物園の池はもともとカモが入るには少々狭く、ヒトとの距離が近いので、結氷し、ヒトとの距離をとったり隠れたりしにくくなるといなくなることがあります。2014年1月にもこういうことがありました。今年1/5に見たときも、「この氷ではいなくなるだろうな」という感じの面積が凍っていました。今日(1/25)あたりの様子では戻ってきても(同じ個体ではなくてもやって来ても)よさそうに思うのですが、戻るには少し時間がかかるのかも知れません。」


天気予報によると、まだしばらく寒くて池が凍る日が続きそうです。さてさてカモたちはいつ帰ってきてくれるのでしょう。

ところで、カモたちがいなくなった水生植物エリアですが・・・、なんと、植物園で一番賑やかなヒヨドリ軍団が、我が物顔で池を占領し、吸水したり水浴びしたりしていました(写真は1/15の夕方)。カモたちがこの状況を見たら、戻ってきたくなくなるカモしれませんね。

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1月24日(月) シダの新葉
圃場担当の「わっちー。」です。

寒さが一段と厳しい中、バックヤード(非公開エリア)のシダの温室内のあちらこちらで新葉が展開しはじめています。

「この新葉の可愛さを多くの皆さんに見て欲しいな〜。」そう思い、推しシダの可愛いクルクル達を撮影していた時です。

…ん?なんだ?これ。

葉っぱの上をちびっ子シダが1列に並んで生えている謎のシダを見つけました。

クルクルとは違うジャンルの可愛さ。マズい。可愛い過ぎる…。

研究員にお伺いしたところ
Diplazium proliferum(ディプラジウム・プロリフェルム)というシダで、葉の羽片の基部から「むかご(無性芽)」を発生させるシダだそうです。可愛く並んだちびっ子シダは、無性芽、つまりクローンで増える子供たち、落葉するなどして土と接すれば、新しい個体として成長していきます。

…ふむふむ。

じっくり観察してみて、やっぱり不思議。そしてシダって面白い〜!(そして可愛い。カッコいい)。

このディプラジウムは可愛いちびっ子からデュプリケート(複製個体)を育てます!
※1月6日のブログを参照

次回は圃場のシダの維持管理に欠かせない、研究員の打ち合わせの様子やボランティア活動の様子についてご紹介したいと思います。お楽しみに♪

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1月21日(金) 2022年1月の園内整備
屋外栽培班の二階堂です。

筑波実験植物園では人海戦術が必要な作業のために、研究員や事務からも人手を募って月に1回のペースで園内整備を行っています。本日は温室周りを覆いつくしていた大量の落ち葉の清掃と、中央芝地にあるパンパスグラスの株切りです。パンパスグラスは大きな穂が大変美しい巨大なイネ科植物で、大きくなると中心部が枯れこみます。当園では株の若返りとサイズ抑制のために約10年毎に地上部を全部切っています。その大量の葉の清掃に、植物園のグループ長にも研究員にもがっちりと汗をかいてもらいました。

パンパスグラスは数年間さみしい雰囲気になります。しかし新芽が上がる様や、年毎に大きくなる変化は、他ではあまり見る事ができないかと思います!

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1月16日(日) ファレノプシス(セミアルバ)の開花
圃場担当の「わっちー。」です。

圃場で管理しているファレノプシス(コチョウラン)が冬季休暇中に開花し始めました。

筑波実験植物園のランのコレクションの大部分は温室班の栽培スタッフが別の場所で管理をしています。このファレノプシスはランの栽培に普段携わっていない圃場スタッフの栽培のスキルアップの為に、贈答用の株の花が咲き終わったものを預かり育てていた個体です。そんな訳で今回の開花から初めて花の色がわかり「セミアルバ(紅白の花の色のこと)だったね〜」と栽培·育成管理に関わったスタッフ一同で喜びを共有しました♪

筑波実験植物園でランの研究と言えば遊川知久先生。NHK趣味の園芸2022年1月号のランの特集で紹介されています。
1月号テキストこぼれ話(ウェブサイト限定) も併せてチェックしてみてくださいね!


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1月14日(金) 研修展示館再開しました
こんにちは。登録室のuです。

コロナの関係で長らく休止していた研修展示館の常設展示「つながる多様性」を1月8日より再開しました。
※2階3階は先行公開済み

研修展示館は企画展の会場としても使うことがあり、1年に4回前後、常設展の撤去・復旧をしています。
撤去や設営を担うのは屋外班スタッフ。大型で重い展示物を運んだり据え付けたり外したり。毎度頼りになる存在です。マニュアルを再確認し、新しいスタッフへの説明も交えつつ、久々の設営が進められました。

さて、改めて展示物を点検してみると、過去の出し入れや長期保管による汚れや傷みがあちこちに…登録室スタッフ総出で汚れを落としたり、破損箇所を修復したり、掲示物を作り直したり。温室からは、欠けてしまった展示用の果実や種子の替えを提供してもらい、研究員のサポートも受けながら、展示を整えました。

なお、体験型展示「生物多様性パズル」「香りコーナー」は、ウイルス感染防止の観点から、しばらくお休みです。木の材、葉っぱ、スパイスなど「さわる」展示物も、今は「見て」お楽しみくださいね。

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1月12日(水) 魅惑の花マンドレイク
こんにちは温室担当のこばやんです。

サバンナ温室で、Mandragora officinarumを展示しています。
ヨーロッパ地中海性地域原産のナス科の薬用植物で、ヨーロッパでは古くから知られており、
「人間の形によく似た根を引き抜くと根が悲鳴を発し、これを聞いた人は命を落とす」と言われている伝説の植物です。

今でも時々お客様に、「マンドレイクは本当に悲鳴をあげるの?」と聞かれたりします(笑)
大丈夫!植え替えした私は元気に仕事してますよ〜!

マンドレイクの見頃は今月いっぱいぐらいです。
冬の植物園も楽しみ方はいろいろです!是非お越し下さい!

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1月11日(火) 都内の植物園を見学してきました
堤です。昨年末に都内の植物園をまわりました。

まず訪れたかったのが昨年末で長期休園となってしまった渋谷区ふれあい植物センター。
日本一小さな植物園といえ、入ればここは渋谷!?と疑いたくなるような南国ムードあふれる素敵な植物園。
スタッフの皆さんの愛と工夫にあふれ、教育活動にも熱心で、訪れた最終日には来園者が絶え間なく訪れていました。
たくさんの方に愛されていた植物園だったのに、コンセプトが大きく変わることとなってしまったことが惜しまれてなりません。

その後訪れたのは板橋にある熱帯環境植物館。
1/4から行われているらん展2022で、こちらで育てているシマクモキリソウの培養ビンを展示してくださるとのことで、届けに行きました。
こちらは植物だけでなくいろいろな生き物もいます。以前から解説が充実していましたが、
去年リフレッシュオープンし、解説パネルをはじめいたるところまで美しい。休憩スペースから眺める温室の絶景も素晴らしい!

すっかり他の植物園の話になってしまいましたが、ここ数年は植物園同士のつながりも大事にしたいと思っています。
日本植物園協会が制作するオンラインツアー動画に当園も参加していますので、こちらもご覧いただけるとうれしいです!

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1月7日(金) 遅ればせながら・・・/新雪
明けましておめでとうございます。皆さんはどのような新年を迎えられましたか。

昨日はすごい雪でしたね。筑波実験植物園も一面の雪景色です。めったに見られない風景が広がっています。陽がさしてくると、枝の上に溜まった雪が煙のように落ち始めました。お越しになる場合には、足元だけでなく、頭上にもご注意ください。

さて、冬の筑波実験植物園の朝は静寂に包まれています。落葉樹はすっかり葉を落として、澄んだ青い空を背景に、ホウキのようです。早朝の芝生は氷に覆われて白くなっています。その上に雪が綿毛のように積もっています。しかし、そんな中でも、植物は春の準備をしています。樹木には冬芽ができて、新しい葉の展開を準備しています。温室の中は、あいかわらずにぎやかで、冬を感じさせません。葉が落ちた後にできる葉痕にも、面白い形のものがいっぱいあります。冬でも植物園には見どころがいっぱいあるのです。冬でも面白い筑波実験植物園にぜひお越しください。

世間では再びコロナが猛威をふるい始めました。新しい生活が以前にも増して求められる昨今、当植物園も新しい生活に適応できるよう、研究、展示、学習支援、それぞれで新しいことにチャレンジしていきたく思います。今年もよろしくお願いします。

【特報!】
1/14から特別展「植物 地球を支える仲間たち」が大阪市立自然史博物館で開催されます。
また、上野の企画展「発見!日本の生物多様性」もいろいろな植物や研究成果が展示されています。

ぜひ、お越しください。

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