筑波実験植物園

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こんにちは植物園です

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12月29日(水) 若いキョチクが成長中!
屋外栽培班の二階堂です。

季節は冬ですが熱帯雨林温室の中ではキョチクの若い個体が成長中です。梢が高さ17mの天井に届いてしまったので11月10日に引き続きキャットウォーク(高所の作業用通路)へ上がって切ってきました。
竹の本体は梢を切った場所で伸長成長を止めますが、キョチクはその下の側枝を真上へ旺盛に伸ばすので、実質的には伸長成長が止まっていないのと同じです。 そんなわけで、定期的に上へあがって剪定しなければなりません。
次は来年の5月頃でしょうか。きっとキャットウォークの温度は40℃越えでしょう。想像すると今からああ暑い。

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12月27日(月) 水流に耐えることのできるコケタンポポ
研究員の國府方です。
コケタンポポという琉球固有の植物がいます。コケタンポポは、長さ1〜2pの切れ目が入った細い葉をもち、その葉は地表面すれすれにつきます(ロゼット型)。このコケタンポポは増水すると水没してしまうような渓流沿いの岩場に生育しており、このような葉のかたちになったのは、水没時に水流で植物体や葉がちぎれてしまわないように適応進化したためと考えられています。現在、多目的温室で開花中です(1月中旬くらいまで)。

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12月23日(木) シモバシラに霜柱
こんにちは、登録室のTです。

12月21日(火)の朝は、車の窓ガラスがガチガチに凍りつくほど冷え込みました。
「ああ、もしかしたら今日こそ見られるかも!!」と、うきうきしながら開花調査に出かけました。時刻は午前9時30分、真っ先にW10エリアにあるシモバシラのところに行ってみました。・・・・・ありました!!期待したほど立派なものではなかったですが、植物のシモバシラの根元に、まるで真っ白なバラの花が咲いたように霜柱ができていました。(写真@)そして、今朝も同じような条件だったので行ってみたら、やはり出ていました。(写真A)

「冬、地上部が枯れても、根が水を吸い上げます。茎からしみ出した水が外気に触れて凍り、霜柱ができます。」(解説板より)

実は3年前の12月に初めて【シモバシラに霜柱】がついているのを見ました。BCはその時の写真です。その時の霜柱は最も大きなものでは高さ30p、幅5pをこえていました。先端にいくほど細く尖ったその姿は、「霜柱」というよりむしろ「氷柱」でした。

ところで、この【シモバシラに霜柱】がつく姿ですが、冬ならいつでも見ることができるわけではありません。天気と気温の絶妙なバランスとタイミングが生み出す偶然の産物なのです。しかも解説版には続きがあって、「寒さが厳しくなると根は水を吸い上げることができなくなり、道管も破れてしまうため、霜柱は姿を消します。」ということなので、もし見られたらラッキーと思いましょう。

さてさて、次のチャンスはいつでしょう。年内は12月26日(日)まで、年明けは1月5日(水)から開園です。果たして【シモバシラに霜柱】が現れるか!早起きして確かめにいらっしゃいませんか。

余談ですが、写真DEは地面にできた霜柱です。西日本出身の私には、【霜】ではなく土を押し上げて立ち上がる【霜柱】はとても珍しく、いつ見てもその美しさに感動するのですが、関東の方には冬の寒い朝の普通の景色とか。土の質が違うのだと知ってさらに驚きました。

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12月21日(火) 展示は難しい。。。
こんにちは、温室担当こばやんです。

師走のこの時期、外では霜柱をよく見かけます。温室の中も夜温がぐっと下がり、熱帯植物も冬の姿になっています。
水生植物温室では、オキナワスズメウリの葉っぱが枯れてきて、コロコロと可愛らしい果実がよく見えるようになりました。
最近では夏場のグリーンカーテンとして育てられる事もあるオキナワスズメウリ。この辺りの屋外では秋までしか楽しめませんが、温室の中では今がいちばん可愛いです!
葉っぱが青青としている時は隠れて見えにくいのですが、枯れてくると真っ赤な果実がよく見えてきます。
自然界ではこの果実の赤さに惹かれた鳥に食べてもらい、種を蒔いているのでしょうね。納得!人間もこの可愛い赤い果実に魅了されます。
でもこの展示が難しいのです。
果実は可愛らしいけれど、枯れた葉っぱが蔓についたままなので見栄えが良くありません。でも植物園ではなるべく野生での姿をお客様に見てもらいたいので、そのままにしています。
写真(左)で見ても、そのままの姿はあまり見栄えはよくないでしょ?でも果実(写真右)はとっても可愛いのです!
展示って難しいですね。

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12月17日(金) ムロ(室)で越冬
屋外栽培班の二階堂です。

雪が降る地方の植物達は雪の下で冬を越します。雪の下は冷たく寒いイメージがありますが、雪によって寒風から守られ、温度は0度前後と外気温よりも暖かいです。また、朝夕の温度差も小さいのが特徴です。当園の圃場では、雪の代わりに発砲スチロールを用いて「ムロ(室)」をつくり、雪の地方の植物の越冬を試みています。

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12月9日(木) 冬芽を観察しよう!
こんにちは。登録室のTです。
植物園の紅葉みごろは段々と終わりに近づきました。
「花も少なく、紅葉も終わってしまったら、寒い中、植物園で何を見るの?」と思っている皆さん、心配ご無用です。冬だからこその楽しみもあります。

植物の多様性は、花や葉の色形だけではありません。冬芽も実に様々です。暖かそうな毛に包まれたもの、堅牢な鎧をまとったもの、艶々のおしゃれさんや宇宙人みたいにみえるものもあります。それぞれに規則性があって、でも個性的で、1つずつ丁寧に観察していくと、ハマること間違いなしのエンドレスワールドです。

冬芽は、これからやってくる厳しい季節を乗り越えるための植物の知恵の結晶であり、春を待つ姿でもあります。この冬、お気に入りの冬芽を見つけてみませんか。

【写真の冬芽】
@オニグルミ Aトチノキ Bハクモクレン Cカラタネオガタマ Dイヌザクラ Eクロモジ Fメタセコイア

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12月7日(火) 夕日に輝くメタセコイアが美しい!
屋外栽培班の二階堂です。

植物園のプロムナードは落葉樹のメタセコイアと常緑樹のセコイアが交互に植栽されており、今の時期は紅葉と緑葉のコントラストがご覧になれます。特におすすめなのが、15時30分過ぎの夕日に輝くメタセコイアの鮮やかな紅葉です。樹高約20mの眩しいオレンジ色の並木は迫力も凄い!年末まで紅葉は付いていますが、今が一番見ごろのように思えます。
それから、園路に落ちる落ち葉掃除も年末まで続きます。大きい樹だけに落ち葉の量もなかなかです。来園の際は
ぜひ落ち葉にも目を向けてみてください。

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12月5日(日) 絶滅危惧種トリガミネカンアオイの交配
研究員の奥山です。

僕がカンアオイの研究を始めてから10年余が経ち、今や筑波実験植物園では日本に自生する50種を超えるカンアオイ類のほとんどを保有しています。

その中にあって、とりわけ希少な種の一つが奄美大島特産でおそらく世界最小クラス、直径1cm程度の花をつけるトリガミネカンアオイです。数が少なく、生えている場所も山奥深く、野外で見るのが最も難しい種ですので、少しでも数を増やして研究や他園への分譲保存に役立てるべく種子の採取、増殖を目指しています。

カンアオイの仲間の多くは自家受粉では種子をつけないので、雄しべ、雌しべを覆い隠す萼筒を切り開き、同時に開花した2株の間で交配してみました。右上の写真の赤点線で囲ったところが、花粉がついた柱頭(雌しべの先端)です。

さてさて無事受粉に成功しているとしても果実が熟する来年5月下旬頃まで慎重に世話をする必要があります。本種は結実させるのがかなり難しいということですが、この結実までにかかる時間の長さも難しさの一因なのでしょう。

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12月2日(木) 森林区黄葉が見ごろです。それからシナカマツカ。
屋外栽培班の二階堂です。

植物園の森林区に沢山植栽されているコナラとクヌギとブナの黄葉が見ごろです。緑の葉から黄色くなり、最後には褐色になる全ての段階を1本の樹で見る事ができます。ここから落葉までは駆け足です!

そんな冬一歩手前の季節なのに、まだ緑色の葉で光合成をおこなっている落葉樹がありました。熱帯雨林温室脇にある中国原産のシナカマツカです。例年だとこの時期には黄葉するのに、今年は頑張っていますね。和名にカマツカの字がありますが、日本のカマツカとは別属でカナメモチと同属です。名前の由来はカナメモチが常緑であるのに対し、シナカマツカとカマツカは落葉で葉の雰囲気が似ているからかもしれません。

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