筑波実験植物園

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こんにちは植物園です

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9月29日(水) 植物画コンクール応募作品受付中
事務のIです。

今年もこの季節がやってまいりました。
毎年9/1から10/31まで、植物画コンクール応募作品を受付けています。
今年も続々と届いています。
締切りはまだまだ先ですので、どしどしご応募下さい!

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9月28日(火) 非常勤職員永田のカワゴケソウ科特集
こんにちは!

寒くなってきました。。。前まで暑かったのに。。。
今回は、カワゴケソウの仲間の栽培です。(写真下方の緑色の植物はその1種のカワゴロモです。)
9月4日に鹿児島で採集してきたカワゴケソウとカワゴロモを研修展示館一階アクアスロープ内で展示中です。

「カワゴケ」という文字と、岩に優雅にしがみつくその見た目でコケと思いますが、花を咲かせる植物です。
栽培は難しく、一週間もてばいいと言われてましたが、今日で23日目。。。
水槽投入時点で、白いカビみたいな物が取っても取ってもでカワゴロモを覆い尽くしたり、急激に緑色が抜けるように枯れていく様が胃を苦しめました。

自生地の川に少しでも近づけるため、
●水流モーター(水を水槽内でぐるぐる動かす。エアレーションも同時に行う) × 3
●水を冷やすクーラー(20度前後)×1
●水を綺麗にするフィルター×2
●メタハラランプ(照明。水底から約30cmの高さに設置)×2
●CO2
と、色々な装置が水槽内へ投入されています。
しかし、弱っていく固体は多く、ひやひやしております。

10/2(土)〜10/11(月・祝)に開催される絶滅危惧植物展でも展示します。
日本で展示しているのは筑波実験植物園だけと思います、急流でがんばるカワゴケソウを是非ご覧ください。

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9月25日(土) 樹木観察中
こんにちは、事務の松本です。

この札、園内で見たことがありますか?
植物園では、近隣の小学生が
1年間を通して自分で決めた枝を観察する授業があります。
http://www.tbg.kahaku.go.jp/education/school/tree/index.html
ご興味のある方はお問合せください!
自分の木をじっくり観察、
思わぬ発見がありそうです。


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9月23日(木) つくば植物園の昆虫7-カブトムシ-
奥山です。

まだまだ暑い日が続いていますが、昨晩は中秋の名月、徐々に秋の気配も近づいていますね。

今日はそんな中、温室のKさんが夏の昆虫の代表選手、カブトムシをどっさり発見しました。とはいえ立派なツノを持った成虫ではなくて、写真の通り丸々と太った白い幼虫たちです。狭い区画の堆肥を掘ると、出るわ出るわ。30匹以上いました!

あまり知られていないことですが、この通りつくば植物園にはびっくりするくらいたくさんのカブトムシが棲んでいます。来年の植物園フェスタでは、カブトムシを使った企画も計画していますのでぜひお楽しみに!

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9月18日(土) 幾何学模様の正体は!?
植物研究部の大村です。

この幾何学的な模様、何だと思いますか?

タイヤの跡?誰かのいたずら?

正解は、ガードレールの上に生えた地衣類や藻類をナメクジが食べた痕です。
ナメクジの語源は、「なめて」、「くじる(=えぐる,穴をあける)」から来ているという説もあるほどで、その歯(歯舌)は、あの柔らかい体からは想像できないほどに強力です。

地衣類の中には、こんな“天敵”たちから身を守る“すごい工夫”をしているものもいるのですよ。

今秋、筑波実験植植物園で開催する「きのこ展」では、そのような地衣類の秘密も紹介していく予定です。えっ、地衣類ってコケじゃないの?なんできのこ展で?という、そんな方にも是非見て頂きたい「きのこ展」。詳細はホームページにてご確認ください。

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9月17日(金) 中国きのこ採集紀行8
植物研究部の保坂です。

もうこのブログで何回か紹介しているのでご存知の方も多いかもしれませんが...「きのこ展」を開催します!

今回の「きのこ展」ですが、目玉はなんといっても野生の生きのこを大量に展示することです。同じような展覧会は京都府立植物園のものが伝統もあり有名ですが、今回のきのこ展はつくば周辺では初の大規模な展覧会になります。

詳細はホームページにて。野生きのこの大量展示だけではなく、栽培きのこ、きのこアート、体験コーナーなど盛りだくさんです。そして、きのこと言えば食用、というわけで、食品としてのきのこもたくさん展示します。

残念ながら美味しいきのこの試食会、というわけにはいきませんが、世界各地から集めてきた食用きのこ(写真)も展示しますので、お楽しみに!

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9月16日(木) つくば植物園の昆虫6-キイロスズメ-
奥山です。

以前フウランの花粉を運ぶキイロスズメの写真をプレスリリースで公開いたしましたが、先日、飼育していたさなぎから成虫が現れました!

眼がとても大きいのが分かりますね。これで夕闇の中でもフウランの花を見つけることができるのでしょう。この写真では分かりませんが口はゼンマイのようにぐるぐると巻かれていて、伸ばすと何と、自分の体長より長くなるのです。これでどんな花からでも自在に蜜を吸うことができます。

ジェット機のような羽がかっこいいでしょう?キイロスズメをはじめとするスズメガの仲間は最も飛ぶのが上手な昆虫の一つで、空中で静止したり、真横に移動したりもお手の物なのです。

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9月15日(水) 中国きのこ採集紀行7
植物研究部の保坂です。

今日は参りました。山の中にあるホテルに部屋を確保して、森の中で面白いキノコをたくさん採集して、と順調だったのですが、そこからがアクシデントの連続でした。

お腹が空いてきたのでホテルで食堂の場所を尋ねると、歩いて30分ほど先まで行かないと何もない、という返事。きのこの処理に時間がかかるので、とてもそこまでの時間は割けません。仕方がないので手持ちのおやつが夕食代わりです。いっしょに調査をしている中国人の葛さんとチョコレートやピーナッツを分け合って食べました。

なんとかきのこの処理も終わり、標本を乾燥機にかけて一安心、と思っていたら、突然停電になりました...僕の部屋だけではなく、ホテル全体のようです。ホテルの人がすぐにロウソクを持ってきて、これを明かりとして使え、とのこと。でも問題は、電気がないとキノコを乾燥できない、ということです。でもどうしようもありません。ロウソクの灯を頼りに後片付けをし(写真)、電気の復旧にわずかな望みをかけながら、このブログの原稿を書きました。


今秋、筑波実験植植物園で開催する「きのこ展」でも、このような海外調査の様子も交えて展示を行います。詳細はホームページにてご確認ください。

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9月14日(火) つくば植物園の昆虫5−アケビコノハ−
奥山です。

つくば植物園のいたるところにアケビの仲間(アケビ・ミツバアケビ・ムベなど)のつるがあります。よく見るとそこにはこんなヘンテコな生物が!

これはアケビコノハというガの幼虫で、ヒトの気配を感じるとすぐにピタッと静止して写真のような謎のポーズをとります。これ、どちらが前か分かりますか?右側が前で、頭をくるっと内側に巻き込むようなポーズになっています。

このポーズ、目玉模様を強調させているようですが、本当に鳥などを驚かせるのに役立っているのでしょうか?謎は深まります。

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9月13日(月) 中国きのこ採集紀行6
植物研究部の保坂です。

中国雲南省での何気ない光景です。大量のバイクが駐車されていますが、何かおかしいと思いませんか(写真)?これらのスクーターには排気口がないのです。実は中国の(少なくとも雲南省の)スクーターはほぼ全てが電動なのです。ガソリンでは走りません。

充電は家庭用のコンセントで行うようで、一回充電すれば一週間くらいは問題ないということです。また街中には日本の携帯電話の充電に使うような、スクーター充電スタンド(?)が設置されていました。もちろん電気を作るためには、石油や石炭が使われていますので、本当の意味で環境に優しいかどうかはわかりません。でも、街中の排気ガス削減に一役買っているのはまちがいないでしょう。

電動スクーターにはもう一つ利点があります。それは騒音がないことです。大学生は主にスクーターで移動するので、大学の周りでは大量のスクーターが走っています。でも騒音はまったくしません。特に夜中ライトを付けずに走っているスクーターなどはまったく気付きません。歩いている人の足音のほうが騒々しく聞こえるほどです。

このような利点がある電動スクーター。日本でも人気が出ると思うのですが、みなさんいかがですか?

今秋、筑波実験植植物園で開催する「きのこ展」でも、このような海外調査の様子も交えて展示を行います。詳細はホームページにてご確認ください。

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9月12日(日) 中国きのこ採集紀行5
植物研究部の保坂です。

中国雲南省でのキノコ調査の続報です。

雲南省の山の中を移動していると、時々面白い光景に出くわします。特別なことは何もない道端なのですが、採れたばかりの野生きのこを売っているのです(写真)。色とりどりの野生きのこが大量に売り買いされている様子は壮観です。なかには本当に食べられるのか怪しげなものもありますが、日本人にも馴染み深い食用きのこもあります。例えばマツタケ。ちょっと時期はずれですが、今回も比較的大量に売られてました。タマゴタケは色こそ毒々しいですが、日本でも食用にされます。

籠に大量に入っているキノコのなかには、名前のないキノコもたくさんあることでしょう。実際にこのようなキノコ売りから購入して、それをもとに新種として記載されたキノコもたくさんあります。雲南省のきのこマーケットを見て周るだけでも、立派なキノコの研究になることでしょう。

今秋、筑波実験植植物園で開催する「きのこ展」でも、このような海外調査の様子も交えて展示を行います。詳細はホームページにてご確認ください。

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9月11日(土) 葛の花は○○グレープの香り
奥山です。

台風が過ぎ、遅い秋の気配がようやく感じられるようになってきました。現在山地草原区では、秋の七草が見ごろを迎えています。

今回ご紹介するのは七草の一つクズの花です。

荒れ地や路傍と、どこにでもある厄介な雑草ですが、可憐な花を咲かせることはよく知られています。でも花の香りを嗅いだことはありますか?何ともブドウのような甘い香りです。この香りで花粉を運んでくれるクマバチを呼び寄せているのだと考えられます。

実はこの香りの主成分、アントラニル酸メチルと言って、飴や炭酸飲料、清涼飲料水のブドウ風味の香りをつけるのに用いられている物質そのものなのです。

まだまだ残暑の厳しい中、クズの花を思い浮かべながらブドウ味のジュースを飲んでみるというのはいかがですか?

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9月10日(金) 中国きのこ採集紀行4
植物研究部の保坂です。

中国雲南省に来てすでに1週間。ようやく本格的なきのこ調査が始まりました。先日まではワークショップや研究打合せで時間をとられましたが、これからしばらくは山の中に入り浸りです。

野外調査一日目にして、ありました!キツネタケです(写真)。今回の調査はこのキノコを探しに来たと言っても過言ではないのです。つい数日前にきのこレストレランで食べたのと同じ仲間ですが、今回はもちろん食べずに、丁寧に持ち帰って標本にしました。

キツネタケの仲間は、世界中どこにでもいる、ありふれたキノコです。でも菌根菌(植物の根と共生関係にあり、植物の成長を助ける菌類)として、森林の生態系では重要な役割を担っています。実は菌根菌として世界で一番最初に全ゲノムが解読されたのは、マツタケでもシメジでもなく、キツネタケ類なのです。

この後立て続けに、キツネタケの仲間を数種採集することができました。面白い研究になりそうです。

もうこのブログ内で何回も宣伝していますが、筑波実験植物園にて、つくば市で初めての「きのこ展」を開催することが決定しました!詳細はホームページにてご確認ください。

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9月9日(木) 園案内パワーアップ
堤です.
まだまだ暑いですが,夏休みも終わり,園内から子供達の姿が消えて寂しくなりました.今年の夏は,職場体験や生徒向けの園案内や授業担当が多くて,週に2回以上やっていたような。。。反応のよい生徒達が多くて,私にとっても楽しく充実した夏でした.とくに案内では,永田さんが作ってくれた園案内用のかみしばいが大活躍!写真やイラストが多いので,子供にも大人にも喜ばれます.セコイアのかみしばいが必見です.今後いろいろ植物ネタを増やしていきたいです!

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9月6日(月) 「エノコログサとアワ」・「ゴーヤ」の解説パネルを作ってもらいました
國府方です。

いま、筑波実験植物園で筑波大院の集中講義「生物多様性と地球環境」を行っています。
今回の講義では、受講生のみんなにパネルを作ってもらいました。エノコログサとアワの解説のために五穀米の写真を使ったり、アリがゴーヤの種子(甘い粘膜に包まれている)を食べている写真を使ったりと素晴らしい出来栄えです。

「エノコログサとアワ」、そして「ゴーヤ」(「ハーブ」、「アブラナ科野菜」のコーナーにも設置予定)のところに取り付けたパネルを、是非、ご覧になってください。

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9月4日(土) 中国きのこ調査紀行3
植物研究部の保坂です。

今日は雲南省で開催されている「菌類多様性ワークショップ」に参加して、研究内容について講演してきました。

講演の世話人からは1週間ほど前に「最大で1時間程度なら話していいよ」と聞いていたので、その分のスライドを用意しておいたのですが、前日にもらったプログラムを見ると、たっぷり2時間(!)が割り当てられていました。当日の朝に急いで新しいスライドを付け足し、なんとか2時間たっぷりと間をもたせました。自分の研究内容なので、話し出すと楽しくなり、最後はあと30分ほど時間がほしくなったほどです。

今回のワークショップは大学院生が多く参加したため、英語が得意でない人もかなりいました。そこでオーガナイザーの一人が、私の発表を適時通訳しながら進めたので、予想以上の時間がかかった、という面もあります。私はヘッドフォンを使って、同時通訳を聞きながら進める会議に一度だけ出席したことがありますが、かならずしもわかりやすいものではありませんでした。会場の通訳と意思疎通さえとっていれば、今回のような適時通訳(?)のやり方も悪くないと思いました。

明日からいよいよ野外できのこ調査です。

筑波実験植物園にて、つくば市で始めての「きのこ展」を開催することが決定しました!詳細はホームページにてご確認ください。

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9月3日(金) 変わり朝顔の秘密
奥山です。

変わり朝顔、もうご覧になったでしょうか。
変わり朝顔とは、すなわち偶然発見されたアサガオの突然変異体(とその交配品)で、その原因となっているのは、多くの場合『トランスポゾン』と呼ばれる動く遺伝子です。

ふつう生き物の細胞は、分裂する時に遺伝子をそっくりコピーしますが、トランスポゾンはコピーの前と後で新しく現れたり、逆に消えたりという振る舞いをします。その結果、花ができるときの細胞分裂の前後でも遺伝子の性質が変化して、この写真のようなグラデーションのふしぎな色の花びらが出来上がることもあります。

トランスポゾンはトウモロコシではじめて発見され、その発見者であるアメリカの遺伝学者バーバラ・マクリントック博士は1983年にノーベル賞を受賞しています。

変わり朝顔の美しさの中にも、さまざまな新発見が眠っており、いまだに私も含めたくさんの研究者を惹き付けて止みません。

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9月2日(木) 中国きのこ調査紀行2
植物研究部の保坂です。中国・雲南省でのキノコ調査の続報です(まだ調査にはでかけていませんが…)。

昨日は野生キノコ料理レストランに行ったのですが(写真)、街中を散策して気付いたことが2つあります。一つは交通量が増えたことです。実は雲南省には2007年にすでに訪問したことがあるのですが、この当時も「自転車の中国」という感じはまったくしないほどで、むしろ目に付いたのは小型バイク(原チャリ)でした。しかし今回はたった3年とはいえ、自動車の数が圧倒的に増えました。市内のホテルから研究所まで、前回はバスを乗り継いで30分ほどで行けたのですが、今回は渋滞がひどく、1時間以上かかりました。

もう一つは、バスの中でお年寄りが乗ってきたときに席を譲らなくなった、ということです。これまたたった3年前とはいえ、前回はお年寄りが乗ってくると、近くに座っている人が何を言うでもなくすっと立ち上がり、お年寄りもお礼を言うでもなく、当然のようにそこに座る、という光景を何度も見ました。今回はお年寄りがすぐ近くに立っているのに席を譲らないほうが多いようでした。席を譲られたお年寄りも、ありがとうございます、と何度もお礼を言った上で座っていました。昆明のような地方都市でこれですから、北京や上海のような大都市では、この傾向はもっと顕著なのかもしれません。

たった2つの事例ですが、これらは「近代化」や「先進国化」(両方ともあまり好きな言葉ではありませんが…)の悪い側面を表しているような気がします。

筑波実験植物園にて、つくば市で始めての「きのこ展」を開催することが決定しました!詳細はホームページにてご確認ください。

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9月1日(水) バナナ咲く
登録室のuです。

1年と1か月ぶりに、熱帯資源植物温室でキングバナナの雌花が咲き始めました。
花のつけ根に、まだ青くて小さいバナナが見えています。
去年は8月初めに花が咲き、今年2月中ごろに実が黄色くなりました。
同じようなペースでいけば、来年3月頃にはまた黄色いバナナが見られそうです。
過酷な暑さに負けず育ってくれますように!

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