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日本の海藻

国立科学博物館所蔵の押し葉標本でみる日本産海藻1,489種 (2017年12月24日現在、809種/1,489種=54.3%の標本画像を収録)
未収蔵標本のご寄贈を歓迎します。

申込先:北山太樹 kitayama@kahaku.go.jp
(@を半角にしてお使いください)


  • 緑藻

  • 黄藻

  • 紅藻
  • 緑 藻
    (156種/258種=60.4%)
    車軸藻
    (1種/1種=100%)
    褐 藻
    (212種/336種=63.1%)
    黄緑藻
    (1種/2種=50%)
    紅 藻
    (439種/892種=49.2%)




    日本列島は南北に3万4千kmもの長い海岸線をもち、流氷が着岸するオホーツク海からサンゴ礁の広がる南西諸島までさまざまな環境が含まれるため、多種多様な海藻種が分布しています。このページでは、これまでに記録されている日本の海に生育する海藻の全種リストを、国立科学博物館所蔵の押し葉標本の画像とともに掲載します。画像が添えられていない種は、まだ当館に標本が無いと考えられる(少なくとも登録が済んでいない)海藻で、もっか採集を試みている最中のものです。皆様からの当館標本室充実へのご協力をお待ちしております。


    本リストの編集方針
    本リストは、日本沿岸で記録された海藻種を、吉田・吉永(2010)「日本産海藻目録(2010年改訂版)」と吉田・鈴木・吉永(2015)「日本産海藻目録(2015年改訂版)」を基にし、2017年3月31日までに発表された研究結果を出来る限り反映させて作成しました。そのため、従来とは大きく異なる分類体系の見直しが盛り込まれています。本リストでは、吉田・吉永(2010)と吉田・鈴木・吉永(2015)を基にしつつ、その過程で変更や注記が必要となったものや、吉田・吉永(2010)と吉田・鈴木・吉永(2015)と異なるものについては、番号をつけ各目のリストのあとに列記しました。リストの編集は吉田・吉永(2010)と吉田・鈴木・吉永(2015)に準拠していますが、いくつかは本リスト独自の編集を加えました。「日本産海藻目録」は,吉田忠生先生らの長年の尽力によって1985年以来5年ごとに日本藻類学会の和文誌「藻類」に改訂版が発表されており、次回は2020年中に新版が掲載される予定です。本リストで独自に採用した方針は以下の通りです。

    1. 掲載している分類群と範囲
    本リストでは吉田・吉永(2010)と吉田・鈴木・吉永(2015)に倣い、海産の大型藻類を掲載しています。ごく一部を除き、単細胞性の藻類(シアノバクテリア(藍藻)や珪藻など)は掲載していません。汽水域に生育する大型藻類に関しては、便宜上、海水~汽水域に生育するもののみ掲載し、淡水~汽水域に生育するものや生育域のあいまいなものは掲載しませんでした。また、吉田・吉永(2010)と吉田・鈴木・吉永(2015)では取り上げられていない、車軸藻植物門(Charophyta)と黄緑藻綱(Xanthophyceae)からも海産のものについては掲載しました。採録した範囲は吉田・吉永(2010)と吉田・鈴木・吉永(2015)に倣い、南は与那国島、小笠原島から北は北海道までの現在の行政範囲としました。

    2. 和名の仮名遣い
    本リストに掲載している和名の仮名遣いは、原則的に「現代仮名遣い」(内閣公示 1986)に従いました(海藻和名問題参照)。ただし、現在まで仮名遣いに揺れのないもの(ヒビロウド、ヒメオオギイトグサ、アリュウシャンノコギリヒバなど)については、従来の仮名遣いのまま掲載しました。和名については学名のように厳格なルールがある訳ではなく、本リストで用いている和名が正式な標準和名であるということではありません。

    3. 新和名
    本リストでは、分類体系の見直しなどによって和名の変更や新称が必要になったものに対し、既に発表されているもの以外にも代表的な種の和名から付けられるものを付記しました。本リストで新しく用いられている和名は、「新称」として正式に発表されたものではありません。和名の付かないものについては、学名の読みをカタカナ書きとしました。

    4. 異名(シノニム synonym)
    異名(シノニム)は原則として掲載していませんが、吉田・吉永(2010)と吉田・鈴木・吉永(2015)以後に変更があったものや、掲載している標本のラベルと異なっているものについては、種名の下の[ ]に入れて示しました。

    5. 命名規約上問題のある海藻
    国際藻類・菌類・植物命名規約 (ICN)に反しているものや、正式な発表のなされていない未記載種も一部掲載しました。

    6. 種以下の分類群
    種以下の分類階級である亜種(subspecies)、変種(variety)、品種(forma)については、イワヅタ属(Caulerpa)など一部の分類群と、標本のあるものに限って掲載しました(例.ナラワスサビノリ(Porphyra yezoensis f. narawaensis)、ウチワツノマタ(Chondrus giganteus f. flabellatus)など)

    7. 亜科(subfamily)、連(tribe)、亜属(subgenus)
    一部の分類群(アミジグサ目、サンゴモ目、イギス目など)では、亜科や連も掲載しました。ホンダワラ属(Sargassum)については亜属も掲載しました。

    【引用文献】
    吉田忠生・鈴木雅大・吉永一男 2015. 日本産海藻目録(2015年改訂版). 藻類 63: 129-189
    吉田忠生・吉永一男 2010. 日本産海藻目録(2010年改訂版). 藻類 58: 69-122


    制作:北山太樹・鈴木雅大 (2010.3.31、2011.6.30第1次改訂、2014.3.31第2次改訂、2015.3.31第3次改訂)
       北山太樹・吉川明宏 (2017.12.24第4次改訂)