筑波実験植物園

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こんにちは植物園です

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11月17日(金) ミニ企画展 40周年記念「筑波実験植物園の過去・現在・未来」〜展示案内〜
ご案内が遅くなりましたが、11月14日(火)から、教育棟にてミニ企画展「開園40周年記念・筑波実験植物園の過去・現在・未来」の展示が始まっています。

今年10月で40周年を迎えた筑波実験植物園の歴史を振り返りつつ、現在の活動や今後に向けて取り組みなどを、パネルと映像でご覧いただけます。(2024年1月21日まで公開)

また、企画展開催のため長らく休止していた研修展示館常設展示も、11月18日(土)から公開となりますので、併せてご案内いたします。

皆様のご来園をお待ちしています。

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11月15日(水) きのこ展2023思い出アルバム 〜多数のご意見・ご感想に感謝〜
こんにちは、登録室のTです。
先週末から朝の気温が10度を下回り、秋を飛び越えて、一気に冬が来たという感じですね。冬支度中の植物たちもさぞ慌てたんじゃないかとちょっと心配しましたが、きっと彼らは大丈夫!人間よりもずっと前から季節の変化を敏感に感じ取り、準備していたと思います。

さて、10月29日に閉幕した「きのこ展」のアンケートの集計が終わりました。今年13回目となる「きのこ展」の入園者数は過去最高の8863名、アンケートの回答数は480件となりました。多数のご来園とともに、貴重なご意見ご感想をお寄せいただき、ありがとうございました。

「植物園に3回以上来たことがある」という方が59%という一方、アンケートにご回答いただいた方の約半数(47.9%)が「きのこ展は初めて」という結果に驚いています。「きのこ展」の感想では、「大変よかった」が69.6%、「よかった」が27.9%と、概ねご満足いただけたようでよかったです。

ご満足いただいた理由は、圧倒的に「展示きのこの種類が多かった」「園内でもいろいろなきのこが見られた」ことのようですが、「クイズラリーが楽しかった」「グッズが豊富だった」「きのこ画コンテストやアート作品がよかった」というご感想もたくさんいただきました。今年の「きのこ展」のメインテーマであった「日本のきのこ学をつくってきた巨人たち」すなわち菌類研究者にスポットを当てた展示も、お子様には難しい内容だったとしつつも、資料が充実していてわかりやすかったというご意見を多数いただきました。当企画責任者の保坂研究員も安堵したことと思います。

一方で、「触る・嗅ぐなどの展示を復活してほしい。」「研究員のガイドツアーを復活してほしい。」「マッシュルームつかみ取りを増やしてほしい。」「会場マップをもう少しわかりやすくしてほしい。」「屋外展示場所やクイズラリーの場所が、ベビーカーや車いすでは行きづらかった。」など、今後に向けての反省や改善すべき点についてもご意見をいただきました。

今年は設備の都合で温室が使えなったため、やむなく屋外での生きのこ展示となり、来園者の皆様にはご不便をおかけしました。来年は、園内マップや誘導看板をもっとわかりやすくなるよう工夫し、クイズラリーもより楽しんでいただけるよう改善していきたいと思います。

最終の土日は雨まじりで気温も低めでしたが、会期中概ね天気に恵まれ、9日間を通して多くのご来園をいただきましたことに改めて感謝申し上げます。

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11月3日(金) 筑波実験植物園を一緒に盛り上げませんか!?〜新ボランティアを募集します〜
こんにちは、ボランティア担当研究員の水野です。

この度、6年振りとなる植物園ボランティアの新規募集が始まりました!!
筑波実験植物園では、日々の入園者に対する園内案内や講座、園内の整備活動などにおいて、「植物園ボランティア」の皆さんの協力や補助を頂いております。現在、35名が登録し、元気に活動しております!!

植物や自然が好きな方、人とお話をするのが好きな方、一緒に植物園を盛り上げませんか!?

●ボランティア活動の紹介ページはこちらです。

●ボランティア募集の詳細はこちらです。


応募の締切りは12月18日(月)になります。
皆さまと一緒に、植物園の活動を盛り上げられることを楽しみにしております。

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11月1日(水) 気になる、気になる、気になる木 〜オオバボダイジュの一年
こんにちは、登録室のTです。
11月に入り、今年も残すところあと2か月となってしまいました。10月半ばまでは夏のような暑さが残っていたのに、下旬にかけて秋が駆け足でやってきたように思います。

さて、秋といえば黄葉(紅葉)ですね。W4(冷温帯落葉広葉樹林)エリアも今、まさに黄葉の見ごろとなっています。緑から黄、朱、赤、茶へと葉が色づくのは、葉の中で起こる化学変化(詳しい仕組みは割愛)で、木にとっての冬支度です。落葉樹は葉を落とす前に、再利用できる物質を回収し、翌年の資源として冬芽や根に貯蔵します。つまり、落葉樹たちは今まさに、せっせと栄養をため込んでいる最中なのです。

でも、そんな必死の木々たちをよそにひと足先に眠りにつこうとしている木があります。それはオオバボダイジュです。AとBの画像は一見そっくりな光景ですが、Aは2023年10月23日の様子、Bは2023年4月10日の様子です。周辺の木はカツラ、ブナ、イヌブナなどです。どちらもその違いは一目瞭然です。

植物園のW4の森で一番お寝坊さんのオオバボダイジュ、4月10日はまだ冬芽だったのに、2週間後には若葉を展開していました。それから約2カ月後の6月下旬には花を咲かせ、さらに1カ月後7月下旬にはもう果実を飛ばしていました。なんという早業!! そしてつい先日、黄葉の状態を見に行ってみると、なんと!(いや、予想通り)、ほかの木々はまだ青い葉っぱがついていてこれから黄葉本番、冬支度というのに、オオバボダイジュはご覧の通り、すでにほとんどの葉を落として、長い長い眠りにつこうとしています。

他の木に比べて、春の目覚めが遅く、冬の眠りは早いというライフサイクル、これは今年に限ったことではありません。実は7、8数年前から気になっていて、ずっと観察を続けているのですが、このオオバボダイジュは毎年「遅く起きだして、ささっと仕事して、あとは寝て暮らす」というなんともうらやましい生活をしていながら、ご覧の通り、木々の密集する森の中でも樹冠の光をたくさん受けられるまで大きくに成長しています。まさに「寝る子は育つ!」です。

ほかのオオバボダイジュも同じように「早寝遅起き」なのかはわかりません。調べてみたのですが、どの図鑑にも植物の部位の特徴は書かれていますが、ライフサイクルのことまでは詳しく書かれていませんでした。どうです、あなたもオオバボダイジュが「気になる木」になりましたか?


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