筑波実験植物園

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こんにちは植物園です

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7月28日(火) 「筑波実験植物園」が世界の主要なラン保全施設31のひとつとして日本で唯一選ばれました!
3月に開催予定だった23rd World Orchid Conference『第23回世界ラン科会議』(来年に延期)で
世界のラン保全施設のコレクションのデータを集約して出版するプロジェクトがあり、
世界の主要なラン保全施設31のひとつとして日本では唯一、筑波実験植物園が選ばれました。

プロジェクトの一環としてまとめた本が、写真の遊川先生が持っている「World Orchid Collections 2020」です。
筑波実験植物園について、ランに関わる研究・保全・学習支援を紹介する記事が掲載されています。

※参考 プレスリリース「2020 The World Orchid Conference—Project Rooting」
https://www.woc23.com/2020-the-world-orchid-conference-pr

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7月20日(月) 染料の植物コーナー
こんにちは。登録室のTです。

植物園の温帯資源中央(H2)区画では今、「染料の植物」を展示しています。日本人に馴染みの深い伝統色、藍、青、紫、紅などの材料となる植物、タデアイ、オオボウシバナ、ムラサキ、ベニバナが植栽されています。オオボウシバナとタデアイはまだ花が咲いていますが、ベニバナとムラサキは花が終わり、種ができています。それぞれの植物の近くには解説パネルも設置しています。

近くのテント下では、それらの植物の染料素材(紅もち・紫根)や、スタッフが染めた藍染の布の展示をしています。これらは本来なら7月18日(土)からの「夏休み植物園フェスタ」としてご覧いただく予定でしたが、残念ながら企画展が中止となってしまったため、このような形でのご紹介となりました。7月26日(日)まで展示予定です。お見逃しなく。

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7月8日(水) 青い実を探そう!
こんにちは。登録室のTです。

筑波実験植物園は、今、園内のあっちこっちに未熟な青い実がいっぱい。3月〜5月にかけて花を咲かせた植物たちが作ったものです。実だけを見て「あ、これは〇〇の実だね。」とわかる方は通ですね。(私はいまだに樹名板に頼ることしばしば。)

花の色や形も様々でしたが、実の形や付き方もかなりバラエティに富んでいます。
植物の見ごろは花の時期だけじゃありません。
 これは何の花の実なのだろう?
 どうしてこんな形をしているのだろう?
 これからどんなふうに変化するのだろう?  ・・・等々

植物の不思議に思いをはせながら、植物園で、個性豊かな果実ウォッチングはいかがですか?

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7月7日(火) コジュケイの巣
動物研究部の濱尾です。

菌類を研究している植物研究部の保坂さんから
「タマゴタケというきのこを探していたら本物の卵があった」
というメールをもらい、飛んで行ってみると……
ありました! コジュケイの巣卵でした。

コジュケイはウズラを大きくしたような黄銅色をした鳥です。
1910年代に中国から持ち込まれたと言われていますが、今では藪の発達した雑木林などで通年ふつうに見られます。
植物園でも、「チョットコイッ」と大きな声で鳴いたり、人に気づいて走って逃げたりしていることがあります。

写真の巣は、ここ数日の雨風で親が放棄してしまったもののようですが、植物園ではいろいろな鳥が繁殖しているものです。

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7月1日(水) ミズナラの四季
こんにちは。登録室のTです。
皆さんが「そうだ、筑波実験植物園に行ってみよう!」と思われるのはどんな時、どんな理由からでしょう。企画展やイベントなどがきっかけとなることが多いかもしれませんが、残念ながら現在は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、ほとんどのイベントの中止を余儀なくされています。こんな時でも、ぜひ当園に足を運んでみてほしいと思います。なんでもない普通の日の植物園にも、楽しみはいろいろあります。

私は年間に100〜120件くらい美術館や博物館の企画展に通うほどの美術館・博物館好きなのですが、そんな時は企画展だけでなく、いつも常設展示を見ています。春の時期A美術館ではあの作品、B美術館の夏ならあの作品、というふうに、そこに行けば必ず見ることができる作品に会いに行っています。

普通の日の植物園は、美術館や博物館の「常設展示」と同じで、自分のお気に入りの植物に会いに来るという楽しみ方ができるように思います。しかも植物は絵画や彫刻と違って、日々刻々変化します。四季を通して姿形を変えていきますから、ある意味では一期一会の出会いなのです。

筑波実験植物園での私の一番のお気に入りは冷温帯落葉樹林にある縄文土器のような風格のミズナラの木です。春は芽吹き、初夏は若葉、夏には深緑、秋は黄葉、冬は樹形と冬芽、8年以上見続けていますが飽きることがありません。しかも8年も会いに来ているのに、いまだに花もどんぐりも見たことがありません。花も実も見せてくれないミズナラですが、だからこそ恋焦がれるのかもしれません。

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