筑波実験植物園は植物多様性を知り、守り、伝えます

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 この地球上には数えきれないくらいの植物が生えています。美しい花も、野菜も、巨木も、水中の微細な藻類も、動物と同様、長い進化の歴史の中で生まれました。あらゆる生物は生物の多様性の中に身をおき、他の種の存在なくして生きていけません。人類は他の生物よりも、はるかに多くの植物の恩恵を蒙っています。筑波実験植物園の使命は、人類が将来も生き続けるために、植物の多様性を知り、守り、伝えることです。

多様性を知る

植物はそれぞれの生育環境に応じて形態ばかりでなく、二次代謝産物など分子も多様化してきました。

また植物と植物、植物と昆虫、あるいは植物と菌類などとの共生や寄生など、ほかの生き物との関わりのもとに進化を遂げてきました。

 

当園では、DNAによる分子系統解析、染色体などの細胞分類学的観察、フラボノイドなどの成分分析などを行い、植物の多様性と進化を総合的に研究しています。

多様性を守る

 これまでの25年は、生物多様性の急激な喪失が顕在化し、それにともなって生物多様性保全に果たす植物園の主導的な役割に期待が集まり始めた時期でした。

こうした状況を踏まえ、筑波実験植物園は植物多様性の保全に取り組んでいきます。特に日本の絶滅のおそれのある植物の調査・研究は急務であり、プロジェクト研究の中核として強力に推進します。

多様性を伝える

 より多くの人々が植物の多様性を理解し尊重すること−これが植物の多様性を知り、守ることにつながると私たちは考えています。

 

筑波実験植物園では、展示やセミナー、学校授業などの活動を通じて、植物多様性とはなにか、いかに重要か、そして失われつつある現状を伝えていきます。

※詳しくは画像をクリックしてください。(PDF)
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