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- 3月23日(金) 植栽管理の現場から〜高所でチェーンソー
- こんにちは、事務のMです。
先日、育成管理室の二階堂さんが高木伐採を行うと言うので、
カメラを持って様子を撮影しに行きました。
場所は園内の温帯落葉広葉樹林の区画で、樹木を大きく育てたり、林内を明るくして
芽吹きを促進するための間引きが目的とのこと。
当園も開園から35年が経ち、木々が大きくなり詰まってきて
お互いに生長を妨げたりといった問題が起きつつあるので、
時にはこのような思い切った管理が必要になるのです。
チェーンソーを使って根元から倒せれば良いのですが、場所を考えるとそれができないため
上から幹を刻んで落とす方法を採っているのだそうです。
現地に着くと、コナラの高木(約18m)のそばに、
以前もブログでご紹介しました赤いカニ(型クレーン)が鎮座しています。
見上げるとクレーンが伸びた先・・・
高さ約10mくらいのところにすでにスタッフの二階堂さんの姿が・・・。
声をかけようかと思いましたが、上で作業の準備をしているところ、
下からの声かけが原因となってバランスを崩してしまったらと考えただけでも恐ろしく
(大丈夫でしょうけど・・・)しばらく黙って見守っていました。
近くではカタクリも咲き出していたのでそのあたり撮影しつつ時を待ちます。
ふと気付くと、すでにコナラの一番高いところにロープがかかっていました。
どうやってやったのか気になり後で聞いてみたところ、
まず人が乗ったカゴを着けたクレーンを目いっぱい伸ばし、そこから重りをつけた道糸を
上方にある枝の又に釣竿で掛け、その道糸を用いてロープを引き上げたのだそうです!
なるほど・・・!
それにしても高所で釣竿を振る姿を見逃したのは悔やまれます。。
もしやと思いましたが、二階堂さんはそのロープを伝ってコナラの幹に足をかけ、
おもむろに梢に向かって器用に登りだしました・・・!
コナラの上部がゆらゆらとゆっくり揺れています。
いつの間にか口を開けて見ていた私は思わず唾を飲み込みました。
しばらくして、ロープをかけたところに無事に到着。その高さは15mくらいです。
そのゆらゆらした不安定な場所で、今度はノコギリを取り出して枝を切り出し、
太い枝は腰に下げていた小型のチェーンソーを片手にばんばん切ってきます。
高いところから下にドスンと音を立てて落ちる太い枝。こういうことは休園日にしかできません。
枝を全部切った後は、幹を上から1.5m程度の長さで切りながら降りていき、
最後5m程度になった幹を根元から倒して高木伐採は終了。
この作業は極度の緊張と疲労を強いられそうですが、二階堂さんいわく
昔に比べると道具類や手法の進化により快適になっているそうです。
樹冠から見る園内の景色は格別とのことで、そこはうらやましくもとても真似はできません・・・!
園内には場所によって大きな丸太が積み重なっているところがあります。
その丸太たちをご覧いただいた際には、休園日に実はこのような大がかりな
植栽管理も行われていることを少し思い浮かべていただけると嬉しく思います!
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- 3月14日(水) 早春の植物園
- こんにちは。登録室のuです。
だんだん暖かくなり、園内でも植物の動きが活発になってきたようです。
いまの植物園のおすすめをいくつかご紹介します。
正門そばでは河津桜が開花中です。木は数本ですが、間近に見える濃いピンクの花がはずむように楽しげです。
入口の建物を抜けた日本庭園はスタッフ手作りの「つくばい」や「ししおどし」のあるこぢんまりした一角で、梅や椿が咲き、桜や藤は花の時を待っています。
日本庭園の先と、さらに先の中央広場では、枝いっぱいについたアンズのつぼみがちらほらと開き始めました。
満開時はやさしいピンクがふわ〜っとけむるように幻想的で、咲くとあっけなく散っていきます。
池にかかる橋ではトサミズキの花の明るい黄色が目に飛び込み、水面にはカモやアオサギの姿。
そのまま進むと、ユキワリイチゲや、先日NHKの首都圏ニュースで紹介されたミスミソウなど、早春の草花が見られます。
その先は常緑樹、針葉樹、落葉樹の森のエリアです。
落葉樹林ではカタクリが咲き始めました。落ち葉の下からまず葉が1枚、続いてつぼみを抱くような格好でもう1枚の葉が出てきます。下向きに咲いた、透き通るような花は可憐で、この花を好きな方が多いのもうなずけます。ひとときだけ現れて消えるはかなさも人を引きつける一因かもしれません。
カタクリを見たいけれど奥まで行くのは大変、という方は、筑波山の植物区か水生植物区がおすすめです(落葉樹林区と比べて開花はやや遅く、1〜2週間ほど先になりそうです)。
シダの芽吹き、流れに群生するコケの輝き、セキショウの花、向かい合わせの葉でつぼみを守るハクサンボク・・・挙げるときりがありません。
みずみずしい春、植物園を歩いてみませんか。
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