植物名 |
ホタルブクロ("トックリバナ, ツリガネソウ, チョウチンバナ") |
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学 名 |
Campanula punctata Lam. var. punctata |
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科 名 |
キキョウ Campanulaceae |
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園内の花 |
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解 説 |
日当たりのよい山地の道ばたや林縁の草地に生える、地下のツル枝をだして繁殖する、高さ30-80cmになる多年草。根生葉は卵心形で長い柄があるが、花時にはない。茎につく葉は互生して先のとがった長卵形で上部につく葉には柄がない。花は白色または淡紅紫色で下向きに咲く。 |
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研究者ノート |
ホタルブクロにマルハナバチがやってきます。先にオシベが熟し、次にメシベの柱頭が開くときにはちぢれているので、自花受粉しない仕組みになっています。蜜のある奥の部屋の入り口は狭く、この蜂は口吻を伸ばして吸うため、花粉が体毛に付いて送粉されます。大島を除く伊豆七島に小型の花のシマホタルブクロが見られるのは、大型のマルハナバチは分布せず、小型のハチや自家受粉によって種子繁殖を行うためのようです。本土の海岸付近には淡紅色~白花のホタルブクロが、標高が高くなるにつれ赤紫色のヤマホタルブクロが多く見られます。両者の区別点は、前者にはガク裂片の間に反り返る付属体があるが、後者には無いことです。近年、伊豆下田市須崎には葉が厚く光沢があって毛がほとんど無い白花のハマホタルブクロとソナレヤマホタルブクロが報告され、計5変種とも園内に植栽されたため中間形が生じています。(松本定) |
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現場の目 |
名の由来は子供たちが捕まえたホタルをこの花で包んだことによるが、そうして家に持ち帰ってホタルを蚊帳の中に放したのでしょう。ホタル自らがこの袋状の花に入り込む意味ではなさそうです。ホタルブクロは種子でも繁殖するが、つる枝で旺盛に増えます。庭に2-3株植えると3-4年後にはホタルブクロで埋め尽くされます。(中野好基) |
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自然分布 |
北海道(西南部)・本州・四国・九州、朝鮮・中国 |
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絶滅危惧ランク |
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日本固有 |
- | 筑波山分布 |
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利 用 |
観賞用。若葉は食用となる。 |
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名前の由来 |
この花に蛍をいれて鑑賞したことによる説。また、提灯に例えられたことから火垂る袋(ほたるぶくろ)となった説がある。 |
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園内区画 |
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「おすすめ」 |
9 |