アツバキミガヨラン

植物図鑑

図鑑の見方

植物名

アツバキミガヨラン 

学 名

Yucca gloriosa L. 

科 名

クサスギカズラ Asparagaceae 

旧科名

リュウゼツラン AGAVACEAE 

園内の花

解 説

幹は高さ50-250cmで分枝する。長さ60-75cmで、かたくぶ厚い、先端が針状にとがった葉をつける。葉の色は濃緑色から灰緑色にかわる。花茎は直立し、高さ1-2mの円錐花序となり、多数の白色の花をつける。花一つ一つは鐘形で大きく、径10cm近くになることもある。 

研究者ノート

キミガヨランの仲間(ユッカ)はクサスギカズラ科の植物の仲間で、北アメリカ大陸の砂漠を中心に40種くらいが分布しています。こんなに豪華に花を咲かせても、日本では決してユッカが実を実らせることはありません。なぜでしょうか?
それは、ユッカのパートナーであるユッカガがいないからです。自生地でユッカの花の中をのぞくと、体長1cm程度の可憐な白銀色のガが現れます。このユッカガの幼虫は、ユッカの若い種子しか食べることが出来ません。そこで母親のユッカガは、将来生まれてくる我が子のために、ユッカの花粉をわざわざ集めて、雌しべにつけ、その後で花に卵を産みつけます。ユッカの花の雄しべと雌しべは遠く離れていて、ユッカガの助けが無いと決して受粉できないのです。しばらくして卵から孵ったユッカガの幼虫は、いくらか種を食べてしまいますが、ユッカの実はとても大きいのでほとんどを食べ残します。
これでめでたしめでたし。ユッカガの幼虫も大きく成長でき、ユッカも子孫を残すことが出来るのです。こんな不思議な『持ちつ持たれつ』の関係は、4000万年という気の遠くなるような年月の間続いて来たと考えられています。(奥山雄大) 

自然分布

北アメリカ(西南部) 

絶滅危惧ランク

 

日本固有

筑波山分布

園内区画

温室周辺 

「おすすめ」
登場回数

26

スタッフによる今週のおすすめで紹介された回数を表します。

拡大表示

  • 花 全形

    花 全形