ツルタコノキ

植物図鑑

図鑑の見方

植物名

ツルタコノキ 

学 名

Freycinetia multiflora Merr. 

科 名

タコノキ Pandanaceae 

園内の花

解 説

赤い花を咲かせる。 

研究者ノート

タコノキ科ツルアダン属の植物でフィリピンに自生します。他の植物にからまりながら伸びるつる植物です。タコノキ属(Pandanus)とは別属の植物になりますが、英語ではClimbing Pandanusと呼ばれます。オレンジ色の目立つ部分は花弁ではなく苞(他の多くの植物では花の基部につくあまり目立たない葉)が発達したものであり、その中から肉穂花序が顔を出します。種小名のmultifloraのとおり花をたくさんつけ、さらに細長くつやのある緑色の葉とのコントラストも抜群です。(村井良徳)

進化は万能で何でも出来そうに思えますが、実際には一度失ってしまった器官をそっくり元に戻す進化は起きないことが分かっています(ドロの法則)。ツルタコノキの花を見てみましょう。鮮やかな薄紅色で、きれいに3枚ずつ広がるまるで花弁のような部分は、葉が変化した苞です。実際には、大昔にタコノキの仲間は花弁を(がくも含めて)完全に失ってしまっているのです。花粉を運んでくれるミツスイなどの鳥を呼び寄せるため、「派手な目印」が必要になったので花弁の代わりに進化したものと考えられます。(奥山雄大) 

自然分布

 

絶滅危惧ランク

 

日本固有

筑波山分布

園内区画

熱帯低地雨林室 

「おすすめ」
登場回数

31

スタッフによる今週のおすすめで紹介された回数を表します。

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