この地球上には数えきれないくらいの植物が生えています。美しい花も、野菜も、巨木も、水中の微細な藻類も、動物と同様、長い進化の歴史の中で生まれました。あらゆる生物が生物の多様性の中に身をおき、他の生物の存在なしに生きることはできません。とりわけ人類は、他の生物よりもはるかに多くの植物の恩恵を蒙っています。人類が将来も生き続けるために、筑波実験植物園は植物の多様性を知る・守る・伝えることを使命としています。
植物の多様性がどのように生まれ、維持されているのかを明らかにするため、個々の植物が生まれた歴史を探り、その実体を明らかにする研究を行っています。
多様性は現在急速に失われつつあります。私たちの豊かな将来のためにも、多様性は守らなくてはなりません。植物園では多様性消失の象徴ともいえる絶滅危惧植物の保全に特に力を注いでいます。
より多くの人が多様性を理解し尊重すること、これが植物の多様性を知り、守ることにつながります。多様性とは何か、いかに重要か、そして失われつつある現状を様々な形で発信しています。